■知は利なり、知は痴なり
知は力のことを数日前に書きましたが、
「知は利なり」というべきかもしれません。
昔からもちろんそうでしたが、最近の状況は私にはかなり違和感があります。
まず航空運賃がわかりにくいのです。
安く買おうと思うと、半額くらいになることもあります。
得をした気分になりますが、いつも損をしている気分にもなります。
最近腹立たしいのが電話代です。
わけがわかりません。まあ年金ほどではありませんが。
たとえば、家庭の電話から携帯電話にかける時、0036とか0077をダイヤルしてかけるとかなりの割引になるそうです。ご存知ですか。
嫌なやり方ですね。ビジネス倫理に反します。
知らない人が損をする社会は、いやですね。
きっとこの制度で損をしている人は、お年寄りでしょうね。
小賢しい知者だけが得をする社会は許せません。
以前のリクルート事件に象徴されるように、
企業情報を持っている人だけが汗もかかずに大金を手にする仕組みは、おそらく今も変わっていないでしょう。インサイダー取引禁止などは制度化されていますが、その気になればいくらでも制度をすり抜けられるでしょう。
情報がもっとどんどんと共有される状況が生まれるまで、そうした状況はなくならないでしょう。それは仕方がありません。
しかし、最近は小賢しい細工で、知っている人だけが得をする仕組みが多すぎます。
しかも、公益性が高いといわれている企業によって行われていることが多いのです。
さびしいですね。
知は利。言い換えれば、利になる知が、知の世界で大きな顔をしているのです。
知の変質です。知が痴になってきているような気がします。
一番の知性は、額に汗して真っ当に生きている人の中にあります。
そうした人がもっと大事にされる社会に戻していきたいものです。
| 固定リンク
「社会時評」カテゴリの記事
- ■「仕事とは生きること。お金に換えられなくてもいい」(2024.09.20)
- ■世界がますます見えなくなってきています(2024.06.02)
- ■人間がいなくなった廃墟の中で生きていませんか(2024.05.09)
- ■共同親権が国会で議論されることの意味(2024.04.17)
- ■なぜみんな地域活動が嫌いになるのか(2024.04.04)
コメント