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2004/06/28

■対話ができない首相と連帯できない野党党首 

参議院選挙の関係で、党首討論が盛んに行われだしました。
しかし、どこも同じ討論で、話の内容に深化がありません。
ほとんど意味のない討論かもしれません。
問題は、おそらく三つあります。

まず、小泉首相には討論の意味がわかっていません。
相手の質問の意味を理解できないのかもしれませんが、ほとんどの場合、答えていません。まさに頭脳のない20世紀のロボットのようです。最初にインプットされた話しかできないのです。話に内容がありません。
しかし、時折、追いつめられて表情を見せることがあります。
野党側が、それを契機に対話にもちこめばいいのですが、
次の問題は野党側が連携していないので、せっかくのそうしたチャンスを壊していることです。
もう少し突っ込めば対話が成り立つと思った瞬間に、また自分のことしか考えていないほかの野党党首が論点を変えてしまうのです。
そのおかげで、小泉首相はまた対話しない機械に戻るのです。
3つ目の問題は、そうした構図を変えられない司会者と構成者です。
テーマを絞り込んでのシナリオが用意されていない上に、司会者が役割を果たさないために、ただのがやがやわいわい会になってしまっています。土曜日のニュース23の筑紫さんが一番ひどかったですが、彼は討論の意味を理解していないのです。
日曜日の報道2001の司会はとてもよかったですが、それでも全体のシナリオがつめられていないせいか、議論はやはり拡散しました。残念でした。これは司会者の責任ではないでしょう。竹村健一のコメントも今回はちょっと趣旨不明でした。

いずれにしろ、どこでも同じレベルのやり取りで、議論が深化しないのです。
つまりここから見えることは、国会の審議も成り立っていないという推測です。
彼らは普段から議論していないことがよくわかります。
国会崩壊が起こっているのです。

しかし、そうした流れの中で、民主党の岡田代表だけが討論を志向していました。
視野の狭い他の野党党首のおかげで、その意図は邪魔されていましたが、思いは感じました。時折、我慢できずに防衛的な発言もありましたが、全体的には具体的に小泉首相に答を迫ろうとしていました。
民主党に投票するつもりはなかったのですが、この2日の党首のやり取りを見て、私は民主党に投ずることにしました。
共産党や社民党は、もっと大きな歴史認識を持ってほしいです。

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