■選挙はもはや有効ではなくなるでしょう
選挙の信頼性が揺らいでいます。
今に始まったことではないかも知れませんが、前回の米国大統領選挙(ブッシュ vs ゴア)の時に民主主義を標榜している国家でも選挙は必ずしも信頼できないことが意識されました。一度、意識されてしまえば、もう壊れる速度は加速されます。制度は、みんなの共同幻想になりたってできていますから、真実が一度見えてしまえば、それは広がるのです。
そもそも、選挙は大きなフィクションですから、制度的な論理性があるとしても、実体としての論理性はありません。
選挙が実体として成り立つのは、情報の共有と投票機会コストの均一性が不可欠です。しかし、そんなことは成立するはずがありませんから、選挙というのは形式論理だけの制度なのです。言いかえれば、多数決ということは、実体としては存在しない概念なのです。多数決の基本単位が不揃いですから、カウントしようがないのです。質の違いを数に置き換える、まさに近代の経済学の論理です。
制度的にも「1票の重さの格差」のように、実は破綻しているのですが、組織発想の社会では幻想を定着させることが可能だったのです。しかし、一度、壊れてしまえば、もはや幻想は成り立ちません。選挙制度はもはや有効な仕組みではなくなるでしょう。
一度ほころびだすとどんどん壊れていくというのは、有名なブロークンウィンドウ理論ですが、たとえば、昨今の子ども事件はまさに、その一例です。最初に壊した犯罪者は、極刑にすべきです。
難しい議論をしてしまいましたが、いずれにしろ、もはや選挙制度は役割を終えてしまいました。
それに変わる仕組みを考える必要があります。
これは実に面白いテーマです。
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