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2004/12/19

■砂上の楼閣 

核問題を中心とする6ヶ国協議の前に、拉致事件に対する経済制裁措置への慎重論が出ています。拉致事件という各論だけで考えるのではなく、もっと大きな視点で考えなければいけないというわけです。
各論的最適解が全体としての最適解ではないことは当然ですが、そんな論理のまやかしにだまされてはいけません。
各論には構造があります。構造を捉えなければ、何が全体かは構造との関係で決まってきます。そこが無視されているのです。学者や権力者の得意な論法です。
拉致事件への対応で見えてくるのは、北朝鮮の金正日体制は、いわゆる国家ではないという現実です。そこには通常の論理は働きません。平気で嘘をつき、約束を破ることを何とも思わないのが金体制です。そんな相手を対象にして、まずは核問題などと言う発想には首を傾げたくなります。まずは嘘をつかず約束を守ることを実現させてから交渉に入らなければ、たとえ核で合意ができても、実効性が疑わしいです。まさに砂上の楼閣です。出発点を間違えてはいけません。

昨日、ローカルマニフェストに関する議論をしてきました。政治家の公約は守らなくてもだれも不思議に思わない。しかし、ローカルマニフェストになれば、内容が具体的で評価もしやすいので日本の政治は変わるだろうという「有識者」は少なくありません。
しかし、約束も守れない人が、あるいは約束を守らないことを咎める仕組みも文化もない社会が、ローカルマニフェストを導入するだけで変わるのでしょうか。
学者や有識者が得意な、言葉の浪費で終わるでしょう。約束を守ることの大切さを回復することもしないで、いくら制度や言葉を変えても、それこそ砂上の楼閣です。

イラクの復興はどうでしょうか。
昨日、めずらしくNHKが、アルジャジーラとブッシュ体制の情報戦を特集していました。それを見ている限りでは、イラクの復興もまた砂上の楼閣になりかねないと思います。

私たちの豊かさも、砂上の楼閣だったわけですが、そろそろそれに気づく政治家が出てきてほしいです。

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