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2004/12/11

■アクションを遅らす社会の仕組み 

世田谷の宮澤一家殺人事件に関する情報が新たに公開され、テレビでも改めて報道されています。当日、凶器となった同じ包丁を購入した人や事件当時に路地から走り出した人のスケッチも公開され、情報提供が呼びかけられています。

宮澤さんは知人でした。以前、私は日本CI会議体の事務局長をしていたのですが、宮澤さんはその会のスタッフワークを自発的に楽しそうにやってくれていました。
その関係で、私も何回か話を聴取されました。
たくさんの遺留品が残されていたので、事件はすぐに解決するだろうと思っていましたが、まだ解決していません。そこで情報提供を呼びかけたのでしょうが、いかにも遅すぎます。今頃言われても思い出せるものでしょうか。
この事件に限りませんが、どうしてもっと早く事実を公開して広く情報を集めないかと思うことが多いです。さまざまな事件が広がりだしていますが、公開捜査がもっと考えられてもいいと思います。当局だけで調べる時代は終わりました。
世田谷の事件にしても、事件直後にもっと事実を公開し情報提供を呼びかけたら、有益な情報が集まったかもしれません。大勢の警察官を全国から動員して膨大な数の人への聞き込みをしたと思いますが、テレビなどを通じての公開呼びかけの効果も大きいはずです。情報時代には情報時代の操作の方法があるはずです。

人間の記憶は加速的に劣化しますから、公開捜査は事件直後が効果的なはずです。
しかし、いろいろと公開できない理由もあるのでしょうね。

公開できないといえば、やっとフィブリノゲン使用病院の名前が発表になりました。
これまたあまりにも遅いというべきでしょう。
わたしもこれまで2回ほどホームページに書き込みました

ここでも、公開できない理由があるわけですが、
そうした「理由」を考えていくと、社会を劣化させているのは誰かが見えてきます。
その誰かを見える仕組みをつくることが、構造改革の出発点でなければいけません。
郵政が悪いのではありません。郵政を操っている誰かが悪いのです。それを棚上げした議論は、その誰かに利するだけではないかと思います。

話がそれましたが、アクションを遅らす社会の仕組みを壊す必要があるというのが今日のメッセージです。社会があまりにも複雑で、その仕組みが見えないことが原因ですが、誰が得しているかを考えると、仕組みも少し見えてきます。

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