■ニーメラーの教訓
岩波新書の「ルポ戦争協力拒否」を読みました。こういう本がなぜ読まれないのかが残念でなりません。書籍文化を壊し続ける出版社には、少し考えを変えてほしいものです。
それはともかく。
昔読んだ、ニーメラーのエピソードが紹介されていました。
丸山眞男「現代における人間と政治」に紹介されている話ですが、それをこの本に登場するある人が語ってくれています。引用させてもらいます。
「ナチスが共産主義者を襲ったとき、自分は少し不安であったが、自分は共産主義者ではなかったので、何も行動に出なかった。次にナチスは社会主義者を攻撃した。自分はさらに不安を感じたが、社会主義者ではなかったから何も行動に出なかった。それからナチスは学校、新聞、ユダヤ人などをどんどん攻撃し、そのたび自分の不安は増したが、なおも行動に出ることはなかった。それからナチスは教会を攻撃した。自分は牧師であった。そこで自分は行動に出たが、そのときはすでに手遅れだった」。(「ルポ戦争協力拒否」184頁)
まだ間に合うでしょうか。
2月20日に、「テロリストは誰?九条の会」というグループ立ち上げのための設立茶話会があります。私は同じ時間に子育ち学のフォーラムがありますので、参加できないのが心底残念ですが、みなさんいかがでしょうか。私の代わりにどなたか参加してくれませんか。ホームページをご覧下さい。
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