■「どう思いますか 格差社会」の退屈さ
NHKの「どう思いますか 格差社会」を、期待を持って、見はじめたのですが、あまりにばかばかしくなって、見るのをやめてしまいました。言葉の定義もなければ、ゲストの発言は金子さんを除いてはピンとはずれで議論にもならず、しかもアンケート調査の質問は意味のない項目です。ディレクターの不勉強さに腹立たしさを感じます。これが「公共放送」の実態です。3世紀のローマを感じさせます。
アンケート調査の質問は、私が見ていた間には2つありました。
ひとつは、今の格差社会を「悪い」「やむをえない」「良い」の三択。もうひとつは成果主義を「進めるべき」「見直すべき」の二択です。
この質問を皆さんはどう考えますか。格差社会や成果主義の定義の問題は大目に見ての話ですが。
前者の質問での「やむをえない」というのは不要な質問です。他の二つとレベルが違うからです。後者の質問もレベルが違いますから二択にはなりません。見直しながら進めるのは当然のことだからです。いずれも現場や実態を知らない人が考えた設問でしょう。
知性は質問によって見えてくる、と私は思っています。
いい質問が出来るかどうかは、とても大切なことです。
最近テレビを見ていて残念なのは、いい質問に出会えないことです。
知性はまた応答によっても見えてきます。
私が我慢して見ていた1時間近くの間では、予備校の先生がいい質問をし、金子勝さんがいいコメントをしただけでした。残念ながら、いずれも発展しませんでしたが。
いささか腹立たしかったので、ブログに書いてしまいました。
今回は番外編です。すみません。
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コメント
わかりやすいように切って辻褄をあわせ、落ちをつければ出来上がりというのが番組制作者のやり口です。この番組については、問題の立て方が間違っているので却下、というのが私の感想です。ただ、金子さんについては私は眉唾ですが。
投稿: as | 2005/04/03 15:33