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2005/04/26

■責任回避のために不信感をあおる社会 

最近、電車や新幹線の中で、こんな放送を聞くことが多いです。

JR東日本では警察のご指導ご協力をいただき、車内犯罪防止につとめています。

この放送を聞くたびに、いつも気になっています。
このアナウンスでは、自分たちでは車内安全は実現できないことを表明しているわけですが、これでは利用者はJRを信頼できません。
JRという企業の基本体質が見えてきます。
昨日、福知山線で大きな事故が起こりましたが、これにも通ずるような気がします。

それはともかく、こうした放送はJRに限りません。
人が集まる場所などでもよく流されるものです。
さすがに警察のご指導ご協力という言い方をするような、無責任なところは少ないですが、似たような放送はかなり行われています。ポスターで表示されているところもあります。
そうしたところは、自らの無能力さ宣言と責任回避を行っているわけですが、

自分の空間を自分で責任を持って管理できない会社は信頼しなければいいだけですが、もうひとつ気になることがあります。
根底にある権力依存発想です。管理発想と言ってもいいでしょう。
そして、その放送やポスターが、人間不信を知らず知らずのうちに広げていることが気になるのです。

JRには、ぜひこの放送をやめてもらい、もっと真剣に車内安全、車内安心の実現を考えてほしいと思います。
そこからきっと本当の事故対策が開けていくように思います。

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