■自動車事故が起きるたびに考えること
自動車事故が多いです。
また、飲酒運転で高校生の列に突っ込み、3人の死者が出た事件がありました。
毎週のように起こっています。いや、毎日でしょうか。
この種の事件が起きるたびに、2つのことをいつも思います。
まずは刑の軽さです。それも最大刑が決められていることに違和感を持ちます。
もうひとつは、自動車メーカーの業績の高さです。
まずは刑の問題です。
国家権力に対して、理不尽な刑罰を受けないがために、刑は最大が決められているわけですが、そろそろこの発想や枠組みは見直されるべきでしょう。
国王の国家の時代の法意識だと思います。
その法体系の中で裁判に取り組んでいるうちに、裁判官たちもまた特権階級だと自らを誤解しているのが、今の日本の裁判官のような気がします。
もし視点が個人にあるのであれば、むしろ刑は最小刑方式にすべきだと思います。そうすれば、裁判官の意識も変わるでしょう。
司法改革とは、そういうことを見直すことだと私は思います。
それにしても、今の法律は罪の重さと刑の重さのバランスをかいているように思います。
次に自動車メーカーの業績ですが、これは必然的なつながりはないと言われそうですが、私は自動車メーカーの利益は、こうした事故とつながっていると思っています。
自動車メーカーは、さまざまな社会貢献活動をしていますが、そんなものはすべて止めて、自動車事故を最小化する活動にもっと真剣に取り組むべきでしょう。
自動車事故の責任を、自らの問題として考えている自動車メーカーの経営者はいるでしょうか。
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コメント
自動車事故の話心が痛みます。
身内が自動車会社に勤めていて
我が家では運転に関してはとても厳しくしています。
氏の自動車メーカーの話ですが
現在は暗闇で人を見分けるなどの技術なども
研究されています。それを無視して横暴に振る舞う人が問題ではありませんか?
モラルを持って自ら行動するのは人間の義務です。
車社会を嘆くなら
いっそ酒を扱っている業界や携帯などを販売する業種も言及すべきです。
酒を飲んで乗る車はいかなる場合も凶器になりえます。
殺人をしても仕方がないと言っているようものです。
経営者でなくとも、関わっている人たちがとても憂いていることを知って欲しいと思います。
投稿: あおい | 2005/05/25 14:22
あおいさん
ありがとうございます。
>横暴に振る舞う人が問題ではありませんか?モラルを持って自ら行動するのは人間の義務です。
同感です。
その上で、そうしたことも想定しての対策を作り手は考えるべきだと思うのです。フェイルセイフ発想です。
飲酒気味の人がある範囲内にいたら運転できないようにうすることも検討されているようですが、もっと急ぐべきです。優先順序が違うような気がするのです。
>車社会を嘆くなら
>いっそ酒を扱っている業界や携帯などを販>売する業種も言及すべきです。
これも同感です。携帯やウォークマンという商品には疑問があります。開発と並行したマナーやフェイルセイフシステムも検討すべきです。
お酒は私は下戸ですので、飲めないせいか、タバコと同じものだと考えています。全面禁止である必要はありませんが、仕組みを考えるべきです。
>経営者でなくとも、関わっている人たちがとても憂いていることを知って欲しいと思います。
はい、自動車メーカーには友人も多いのでよくわかりますし、そうした話もしたことがあります。
問題は、先ほども述べた開発の優先順序や利益の投入先に顕在化していないことです。
問題が起きてからでは遅すぎます。
社会的問題として、もっと真剣に業界が取り組むべきだと思うのです。
ボルボの有名な広告(私たちの製品は、公害と廃棄物を出しているとメッセージ下広告)の先が、まだ動き出していないことが残念です。
ちなみに、工業製品のほとんどは、プラスとマイナスがあります。
それを踏まえての発言です。
舌足らずですみません。
投稿: 佐藤修 | 2005/05/25 14:49