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2005/06/23

■サラリーマン増税 

日本の税制の問題点は納税先が国家であることではないかと思います。
まず国家に税金を集め、国家統治上の視点からその税金を配布していくと言うやり方は、統治者には効率的でしょうが、納税者には使途が見えにくくなり、結果として「税金がとられる」という感覚を高めているように思います。
まあ、それはともかくとして。

21日、政府税制調査会がサラリーマン増税につながる可能性を強く示唆する報告書を発表しました。記者会見で、石弘光政府税調会長は「就業者の8割を占めるサラリーマンにがんばってもらうしかない」と述べそうです。
最近の私の年収はかなり低いので、ほとんど影響はないと思いますが、しかしいささかの不満はあります。それは「足りなければ民から増税」という思想が感じられるからです。しかも、サラリーマンにがんばってもらうしかないというのは、いかがなものでしょうか。完全にお上の御用学者の姿勢です。これではそれこそサルでも勤まるでしょう。
いやまた失言ですね。はい、反省。反省もまたサルでもできることですが。

税制には政治の思想や社会の文化が象徴されていると同時に、為政者の国民に対するメッセージが示されています。あるいは国のビジョンに向けての政策的意図が込められているといってもいいでしょう。
たとえば、配偶者扶養の廃止は家族のあり方を変えようとするものですし(つまり少子化促進策です)、源泉徴収できる就業者に期待するのは税金とは徴収するものという位置づけを示しています。
今、問題にすべきは、税の使途であり、その透明性です。それに手をつけずに、何が税制改革だ、です。
リサイクル法も、企業の声を受けて、回収時に消費者に負担させるというスタイルになりましたが、これは消費を促進させ、かつ廃棄処理業者に利得を与える以外の何ものでもありません。つまり環境負荷を増大させることを誘導しています。静脈産業を育てることは環境負荷を高めることにほかなりません
またそうした複雑な制度にすることで、管理者、つまり公務員の仕事づくりも意図されているようにも思います。
そうした本質的なところに目を向けない有識者は信頼できません。
しかし、よくも「就業者の8割を占めるサラリーマンにがんばってもらうしかない」などと平気でいえたものです。彼の書いた著作を少しは読んでいるひとりとして、がっかりしました。

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