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2005/06/18

■政治が守る「体制」 

金正日総書記は、17日、韓国の鄭東泳統一相との会談で、「体制の安全の保証が貫徹されれば、核兵器を持つ理由がない」と述べた、と今朝の朝日新聞は報じています。

北朝鮮が核開発に取り組んでいるのは、現在の体制を守るためということです。そんなことは当然だと言われそうですが、問題はこの「体制」の意味です。その体制が国民の暮らしにいい意味でつながっている場合もありますが、そうでない場合もあります。
一番広義では「国民の主体的な生活の体制」、一番狭義には「国家権力者個人の地位と利権」と考えていいでしょう。その中間に「国家の管理体制」や「エスタブリッシュメントの生活」、さらには「富の分配体制」など、さまざまな捉え方があります。
イラク復興という場合も、その復興の対象が問題になりますが、これも一言で言えば、体制づくりということであり、その体制にはいろいろあるわけです。ですから私は、イラク復興などという言葉は理解できないのです。ODAでよく議論になるように、他者に関わるときには、対象を明確にして働きかけなければならないと思います。

北朝鮮の場合の「体制」とは何でしょうか。金正日の生命の保証という説もありますが、そこまでは行かないでしょう。しかし、大切なことは「体制」の意味を明確にして考えていくことだと思います。ある「体制」は別の「体制」を壊すことで成り立つことが多いですから、捉え方によっては、その意味は全く逆転してしまうのです。「守る」ことと「壊す」ことはコインの表裏です。

政治が守るべき「体制」は何でしょうか。
一般論ではなく、今の日本の政治の場合は何でしょうか。もし日本が経済協力するにしても、あるいは拉致事件の解決を交渉するにしても、いずれも自らの「体制」を守るためです。それは、北朝鮮の、どの意味での「体制」を守るかという問題に深くつながっています。そういうところで、政治の本質が見えてくると思います。

横田さんが、政府は対話も制裁も、何もしていないと発言されていることは当事者の言葉としてとても大きな意味を持っています。
小泉内閣が拉致問題解決に消極的なところに、今の政府が守ろうとしている「体制」が何なのかが見えてきます。そこにこそ大きな問題があると思います。

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