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2005/06/19

■地球温暖化促進策としてのクールビズ 

クールビズというような動きには言及したくなかったのですが、やはり少しだけ書こうと思います。
昨日、カジュアルパンツを購入しに行ったのですが、目に付くのがクールビズキャンペーンです。ネクタイ業界には不評ですが、衣料業界や小売店はここぞとばかり頑張っているようです。ある調査機関によれば、その経済効果はかなり大きいそうです。つまり環境負荷を高め、温暖化推進にかなり役立つと言うことのようです。
環境大臣が率先して地球温暖化に貢献しているのはおかしな話です。

いや、クールビズは地球温暖化促進策ではなく省エネルギーを目指す地球温暖化予防策でしたっけ。まあ、誰もそんなことは真剣に考えていないでしょう。もし真剣に考えているのであれば、方法は違うように思います。もっとやることがあるでしょうに。
短視眼的なこうした思いつき政策が問題なのです。
第一、こんな商業主義的なキャンペーンを展開せずとも、みんなそれぞれの自衛策を実行しているはずです。クールビズなどを言い出す人は、実はエネルギーを浪費している人たちであることを忘れてはいけません。
私は16年前まで会社勤めでしたが、暑い夏にはもちろん背広もネクタイも着用しませんでした。TPOによって、ネクタイと背広を着用することはありましたが、それ以外は不着用でした。不都合のこともありませんでした。それに私一人ではなかったです。状況に合わせて自己判断で対応すればいい話です。
それに、そんなことよりも省エネ効果を発揮できることはいくらでもあります。クールビズでごまかしてはいけません。

2000円札を創った首相がいました。私は受け取り拒否活動をしていました。首相の思いつきの人気取り政策でどれだけの無駄があったことでしょう。しかし、彼はなんら咎められませんでした。2000円札はどうなったのでしょうか。損害賠償を請求したいほどですが、当事者はわかりません。首相に知恵をつけたという人は知っていますが。
クールビズもまあそれと似たり寄ったりだと思っていますが、2000円札よりも弊害が大きいのは、問題の本質から目をそらさせることです。
クールビズのおかげで環境意識が高まったという意見があるかもしれませんが、もしそうならその証拠を見せてほしいです。みなさんの環境問題に対する行動は変わりましたか。意識は行動につながって意味を持ちます。

無責任な政治家たちが日本の文化やマナーをどんどん壊しているような気がしてなりません。しかし、文化は自然と同じく、壊すと元には戻らないのです。
諫早湾を壊すだけでは満足できないのでしょうか。

政治家は責任を取らないでいいですから気楽なものです。
それに彼らにはクールビズなど不要なはずなのです。

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コメント

諫早湾の干拓事業の必要性の有無の議論に関係するものではありませんが、有明海の漁業被害との因果関係については、東北大学名誉教授江刺洋司氏の著作「有明海はなぜ荒廃したのか―諌早干拓かノリ養殖か:藤原書店刊を一度読まれてはいかがでしょうか。メディアの取り上げ方の異常なほどの偏りが気になります。

投稿: おやじの独り言 | 2005/06/19 10:54

ありがとうございます。

読んでみます。

ノリの養殖もそうですが、これまでの産業のあり方は基本から考え直す必要がありますね。と言うことは、私たちの生き方を基本から変えると言うことになりかねませんが、時間がかかりそうですね。

それにしても最近のノリは美味しくないですね。

投稿: 佐藤修 | 2005/06/21 06:16

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