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2005/07/23

■ステルス作戦は三権分立の崩壊を示唆しています

 郵政民営化法案に関連して、ステルス作戦なる言葉が広がっています。
何と無神経な言葉を使うものかと、私は強い憤りを感じます。この言葉を得意気に使う、郵政民営化反対の政治家たちは、私が犯罪者だと考えている小泉首相と同じ穴の狢だという気がします。

なぜそれほどに怒りを感ずるかは3つの理由がありますが、ひとつだけ書いておきます。
後の二つはやや個人的な理由からですので。

ステルス作戦は、国会を議論の場ではなくだましあいの場にするということです。賛否を鮮明にせずに議論できるとは思えません。国会はそれぞれの意見をぶつけ合って、それぞれに考え直し、より多くの人が合意できる結論を探していく場なのだと思いますが、これではだましあいの場でしかありません。だまし合いのために巨額な国税を使う必要はありません。
つまり、今、国会は機能していないと言うことを自己表明しているわけです。
日本では司法の世界に続いて国会もまた機能を放棄したように思います。
日本ではいまや、三権分立は絵空事になったのでしょうか。

司法の世界は、かなり前から行政の走狗に成り下がっていると思えてなりません。行政による明確な司法介入があるかどうかは確認できませんが、どう考えても日本の司法には行政府の影を感じます。とりわけ憲法や企業(公害や買収疑惑など)に関する裁判はそう感じますが、もしそうならば他の問題も同じことでしょう。同じ文化が支配しているはずですから。
また司法への八つ当たりをしてしまいました。
今回の問題は国会です。

見識をもって判断することを拠り所にしているのが参議院議員です。自己の意見をはっきりと表明し、それに正直にしたがえないのであれば、参議院の存在意義はありません。権力と私欲の亡者は衆議院議員だけで十分です。
ステルス作戦などと馬鹿なことを言っていないで、堂々と信念に従って議論してほしいものです。圧力や買収の動きがあれば、それを公開すれば良いだけの話です。それが開かれた議論、つまり国会に期待されていることなのです。茶番劇のために国会はあるのではありません。

政治家の皆さんの耳には届かないでしょうが、子どもたちに顔向けできないような生き方をしていていいのでしょうか、と問いかけたいものです。

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