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2005/08/05

■費用徴収文化の恐ろしさ

7月末時点でのNHK受信料支払い拒否・保留件数(速報値)が117万件に達したそうです。昨年7月に発覚した元チーフプロデューサーの番組制作費着服事件以来、不払いが増えているようです。不払いまでは行かなくとも、当然のように徴収されることに不満を持っている人も少なくないでしょう。
制度的にお金を徴収される仕組みは他にもいろいろとあります。
源泉徴収もその一つです。国民である以上、当然と考えがちですが、たとえば参政権のない在日外国人の人も当然のように徴収されることには違和感があります。また、税金の使途があいまいでとても許容できないことに使われることもあるわけですが、その部分相当は納税したくないという人もいます。イラク派兵や自衛隊などに関して、軍事費支払拒否訴訟も起こっていますが、きちんと議論されたことはありません。みんな納税は当然だと思っているからです。
問題は納税ではなく、税の使途や徴収方法などですが、郵政民営化と同じで、実体を考えるのではなく、言葉で議論する人が多いので、問題すら共有されません。
納税者基本権は日本ではまだ裁判官の理解にはいたっていません。彼らはほとんどが支配構造の上での裁判官に自己規定し、組織からの発想の呪縛から脱却できないでいるからです。
国民から有無を言わさず資金を徴収する仕組みは他にもいろいろあります。赤い羽根募金はどうでしょうか。これも多くの場合、自治会費から徴収されています。それがどう使われているかの報告は一応ありますが、内容はみてもわかりません。
社会福祉協議会の会費もそうであることが多いのはご存知でしょうか。
社会福祉協議会の名前すら知らない人も多いですが、その組織は知らないうちに徴収された私たちのお金で運営されていることが少なくありません。今ようやく支払拒否の動きが出てきています。
お金を制度的に徴収するのであれば、その使途に関する説明は必要ですし、それに関する負担側の評価システムが必要です。それがないのは、どこかに「お上」意識があるからです。いいければ、官民思想です。いうまでもありませんが、官は統治するもの、民は統治されるものです。
その思想は昨今の民営化にももちろんしっかりと繁栄されています。民営化の意味をみんな少しは真剣に考えるべきです。

高速道路を無料にしようという提案がありましたが、あまり共感は得られませんでした。日本人は統治者にお金を徴収されることになじんでいるのだと言うことの証左かもしれません。
その根源には、納税体制があるのかもしれません。税金をまず国家に納めると言う枠組みが、そうした感覚を育ててしまったのかもしれません。
年金も社会保険も、すべてそうした文化の中で、徴収した側の責任が曖昧になっているのが現状です。構造を変えなければ事態は変わらないように思えてなりません。

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