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2005/08/09

■郵政解散における問題構造の本質 

郵政法案が否決され、解散になりました。ようやく国民が意思表示できるようになりました。とてもいいことです。解散が悪いなどと言う人がいますが、この人たちは民主主義に反対していることに気づかねばなりません。500億円もかかるとだれかが馬鹿な発言をしていましたが、今の状況での無駄遣いは500億円どころではありません。いずれにしろこれで政治的空白はなくなる可能性が出てきました。

小泉首相はまた得意な嘘を突き出しました。
国会が郵政民営化を否定したと昨日の記者会見で話しました。この人の嘘つきは日本を誤らせてきました。彼がついたうその多さは犯罪を構成すると私は考えています。これについては、昔、ホームページのメッセージでも書いたことがありますが、その一つを紹介しておきます。

議員の嘘は彼に始まったわけではありませんが、森首相を選んだ時に青木さんと野中さんがついた嘘から、嘘の次元が変質したと思います。この人たちが日本を変えてしまったように思います。

国会は郵政民営化を否定したのではなく、民営化の内容とその進め方を否定したのです。両者は全く違います。きちんとした郵政民営化を否定しているのは小泉首相だと言っていいでしょう。猪瀬さんも同罪です。

北朝鮮との関係で、拉致問題と核問題とどちらが基本かを書いたことがあります
拉致問題を放置している国家と、いかなる取り決めをしても意味がありません。まずは相手が取り決めをするにたる資格があるかどうかが先決問題なのです。順序を間違ってはいけません。
同じことが今回の郵政問題でも言えます。
大切なのは政治のあり方であり、民主主義の原則です。
今回の小泉政権はそれを踏みにじっているのです。
そこにこそ大きな問題があります。
郵政民営化は数年遅れてもたいした問題ではありません。すでにその第一歩は踏み出されていますし、問題の所在は見えているからです。
しかし、国政の形ややり方は、そうはいきません。
言葉のごまかしを重ねながら、小泉首相は日本の平和憲法を踏みにじり、戦争に向けて一歩踏み出させた人物です。国会を私物化し、無血クーデターまがい(法と国民の意思を否定しての暴走)を起こした人物です。そしてその周りには、それを支える人たちが群がっています。この構図は道路公団と同じに見えます。いや、数十年前の戦争に進んでいった時の政府と同じかもしれません。

国民が問われだしました。
その選択に私はかなり悲観的ですが、まずは解散を歓迎したいと思います。

これは私の「コモンズの回復」につながる大きな問題ですので、ゆっくり書き込みたかったのですが、時間がないため、ともかく書きました。

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