■さまざまな勘違い
勘違いが社会を構成し、歴史を動かしていることを今回の選挙はおしえてくれます。
たとえば、
小泉首相も岡田代表も、強い手ごたえを感じているようですが、日を追うたびに言葉遣いが権力的というか押し付け的になってきています。集まった聴衆が自分のために集まっているという勘違いです。
今日の新聞に出ていましたが、主婦の人が小泉首相の演説を聞いていて、内容がないという主旨の話を夫にしたら、夫は、でも小泉さんはがんばっているからいいじゃないか、といったそうです。「がんばること」が大切なのだという「民」の生き方を叩き込まれているからでしょう。これも勘違いです。
女性はもう少し自由ですが、構造改革も民営化も意味がわかっていないのにいいことだと思っている人が多いですが、これも「がんばることはいいことだ」という男性の悲しい習性と似た勘違いです。
民営化という手段と民営化の内容の違いもわからない、みのもんたのようなタレントは論外にしても、手段と目的、形式と内容はまったく別のものですが、多くの人は混同してしまいます。これもまた勘違いで、この種の勘違いを悪用した商法や住民管理は悪徳企業や無責任行政の常套手段です。
こういう視点で考えていくと、世の中は本当に勘違いだらけです。
その勘違いを見直すだけで社会は大きく変わるのではないかとずっと思ってきました。
私たちの未来を決めるであろう今回の選挙が、そうした勘違いの結果で決まるようなことがなければいいのですが。
勘違いしていないかどうか、ぜひ周りの人にも確認していきたいと思います。
こうした私の考えこそが勘違いなのかもしれませんが。
あと2日。いずれにしろ歴史が変わります。
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コメント
全くの同感です。このことがなぜ分からないのでしょうか。日本人は馬鹿になっています。いや、
前の戦争を始めたときもこのような事だったのでしょう。
このような世の中の動きを絶対止めなければ、子供たちの明るい未来はあり得ないと思います。
投稿: neko1949 | 2005/09/10 09:30
neko1949さん
ありがとうございます。
80年前もこんな状況だったのでしょうか。
それにしてもみんな自分のところに跳ね返ってくることにあまりに無関心です。
15年ほど前に、ある調査機関が、
「私たちの子どもたちは私たちより幸せになるでしょうか」
というアンケート調査をしたら、イエスと答えたのは2割だったそうです。
私は人前で講演させてもらう時に、良く同じ質問をしてみますが、最近はほとんど誰も手を上げません。
みんなおかしいとは思い出しているのです。
それなのになぜ動かないのか。
よく言われる「ゆでがえる現象」なのでしょうか。
明日の結果がとても気になります。
投稿: 佐藤修 | 2005/09/10 10:10
一部の投機筋に利用されてしまうような単純な政権に問題がありますが、そういう傾向は盗聴法の時点で既に顕在化していて、現在加速しているといえます。
投稿: 宮下 | 2005/09/10 13:59