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2006/01/14

■グレーゾーン金利への姿勢

昨日の最高裁判決で、利息制限法の上限を超えるが刑事罰に問われない「グレーゾーン金利」について、「明らかな強制だけでなく、事実上の強制があった場合も、上限を超えた分の利息の支払いは無効だ」とする初判断が示されました。
貸金業規制法では「借り手の自由な意思で任意に払ったこと」などが条件とされていますが、「任意」などがあろうはずもなく、これまでは業者支援的な悪法だと思いますが、裁判もまたその視点で行われてきたように思います。
背景に財界の気配を感じますが、裁判がわずかとはいえ、「借り手保護」に理解を示したことは評価できると思います。

「多重債務者問題などに取り組む弁護士グループによると、消費者金融や商工ローンの利用者は全国で2000万人に上るとも言われる」と朝日新聞には出ています。
そして、「司法が打ち出した「借り手保護」の立場をいかに立法に反映させるかが今後の課題」と書いてありますが、同感です。
問題は「悪法」にあるのです。
政治献金で成り立っている立法府ですから、あまり期待はできませんが、なぜこうした悪法が残っているのか不思議です。耐震偽装事件よりも明らかに悪質で被害は甚大だと思います。

そろそろ「金利」などという概念は見直されるべきです。
もちろん投機なども見直されるべきでしょう。
金融で巨額な利益を得ている人たちに、少しだけでいいですから、生活観と良識を取り戻してほしいと私は思っています。
貧者のヒガミでしょうか。

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