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2006/01/26

■砂上の企業価値

堀江さんの逮捕で、ライブドアグループの株式時価総額は一挙に半減してしまいました。
株式時価総額が「企業価値」といわれますが、そういう意味での企業価値がいかに実体のないものであるかが、明確に示されました。
経営学者や経営者が、企業価値という言葉を見直す契機になればと思いますが、まあ無理でしょうね。
企業価値に関しては、たとえば、3つの企業価値の話を以前書きましたが、視点を変えればさまざまな定義ができるでしょう。

価値はどの立場で考えるかで全く違ったものになりますが、そうしたことをあいまいにしての議論が多すぎるのが日本の「経営学」の現状です。
これは経営の世界だけの話ではありません。
誰にとっての価値か。
誰の視点で評価するか。
誰に対する支援か。
誰にとっての参加制度か。
誰にとっての民営化か。
こうした「誰の」という「視座」が極めて曖昧な社会になっているように思います。
手段が目的化しているのです。

そうした状況を変えていくためにも、自分のしっかりした価値観を確認し、自分の言葉で語ることがとても大切な時代になってきました。

それにしても、砂上の企業価値に投資させる風潮を広げようとしているには誰なのでしょうか。

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