■地元の食材をつかわないお土産品
昨日、富士山を見ようと山梨に女房と一緒に出かけました。
山梨県といえば、ぶどうです。
女房はケーキ作りが好きなので、果物の産地にいくといつも材料のドライフルーツを探します。
今回も乾燥した山葡萄やブルベリーを探していましたが、見つかりませんでした。もちろん土産店にはたくさん売っていますが、いずれも原料はチリやアメリカやオーストラリアなのだそうです。昨年、山形に行った時も、サクランボを探したそうですが、これまた外国からの輸入品だったようです。
外国産の果実が悪いわけではありませんが、ブドウ王国、サクランボ王国などといっているのに、どうしてそこで売られているものの原料は海外のものを使うのでしょうか。
観光までもが「工業発想」になっているわけです。
生活面では「地産地消」が盛んにいわれるようになりました。しかし、産業面では相変わらず「コスト主義」が基本になっています。ワインは現地のブドウを使うが、それ以外は安い外国産を使うのでしょうか。いや、おそらくそうした延長には必ずワインにも外国産のブドウを使おうという発想が出てくるでしょう。そういう産地を私は信頼できません。
コスト主義は、フェアトレードの問題にもつながります。これは奥深い問題ではないかと私は思います。
まあそんな深さにまで思いをはせなくとも、表情が一番の資源である観光産業にまで、無表情を特質にする工業発想が行きわたっている現在の経済システムにはとても違和感があります。
なぜそれに気づかないのでしょうか。不思議です。
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コメント
論趣、ごもっともです。工業発想変わらないのは、習い性だと思います。習い性に汚染されてない人が出てきて欲しいですね。きっと出てきますよ。
投稿: machida | 2006/01/12 09:53
町田さん
ありがとうございます。
そう思います。
もうどこかに出てきているのでしょうね。
投稿: 佐藤修 | 2006/01/12 10:47
そう言えばだいぶ前のニュース特集で、軽井沢土産のブルーベリージャムを作っている所の大半が輸入のブルーベリーを使っていましたね。
地元産はなかなか手に入らないらしいです。
投稿: aloha_boy | 2006/01/28 18:57
aloha boyさん
ありがとうございます。
軽井沢もそうですか。
観光地のお土産はどうも信頼できませんね。
私たちの側にもきっと責任があるのでしょうが、残念です。
投稿: 佐藤修 | 2006/01/30 11:03