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2006/02/17

■社会人基礎力って、ご存知ですか

昨日、ある委員会で経済産業省の人が「社会人基礎力に関する研究会」の中間とりまとめの報告をしてくれました。
「社会人基礎力」。
冗談だろうと思うような言葉ですが、昨年から真面目な研究会で議論されているようです。

同報告書によれば、「我が国経済を担う産業人材の確保・育成の観点から、「社会人基礎力」の養成、企業の人材確保・育成、企業や若者の双方に納得感のある就職プロセスの在り方等について検討するため、産業界、教育界、学界などからの参加を得て」、昨年の夏に研究会が発足したのだそうです。
名簿を見たら、私の知り合いの名前も出てきました。

社会人という言葉からして、そもそもおかしな言葉です。
皆さんはどういう定義をしますか。
私は昔、学校を卒業して会社に入ることを「社会人」になると理解していました。
しかし、何年かの会社経験からして、会社に入るのは社会人になることではなく、会社人になることだと気づきました。
遅まきながら、会社生活25年目に会社を離脱し、「社会人」になることを決意しました。
そのあたりは当時の雑誌に書いた「会社を辞めて社会に入る」をお読みください。
社会人とは実に多義的な言葉ですので、安直に社会人という言葉を使う人を私は信頼できません。

そして「基礎力」。
社会人になるためには基礎力がないとだめなのです。
社会は単なる個人個人で構成されているのではなく、ある能力がないと参加できない組織なのでしょうか。
しかし、まあ、そこまでひねくれることなく、素直に受け止めれば、なんとなく分かったような気にはなれます。
確かに社会を混乱させるような人が多すぎることは事実です。
それに超多忙な企業人のように、身近な生活基盤である地域社会にも接点の少ない人も少なくありません。
いや、それどころか一番基礎的な家族とのつながりさえ維持できない人も増えています。

と考えていくと、社会人基礎力はもしかしたら、最近の企業人にこそ求められるような気がします。
耐震偽装に関わった人たちや東横インの社員はどうだったのでしょうか。
報告書の定義によれば、
社会人基礎力とは「組織や地域社会の中で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な基礎的な能力」だそうです。
なるほど、もっと多様な社会の価値観を理解し受容することが必要だということに漸く気づいたかと思ったのですが、研究会の発足の理由を読み直すと、「産業人材の確保・育成の観点」とあります。

社会人基礎力が欠落しているのはどうも今の企業人ではなくて、若者たちと考えられているようです。
どうも私の認識とは全く違う前提にたっての議論のようです。
私は政治家や財界人こそが、社会的基礎力を欠いているとばかり思っていたのですが、
どうもそうではないようです。

もしそうであれば、私自身もまた、社会的基礎力が欠落している人の中にはいっているのでしょうね。
報告書をもう一度よく読んで、基礎力を高める努力をしなければいけません。
いやはや困ったものです。

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