■チャッピーの悲劇
我が家の愛犬はチャッピーといいます。
私は「チビ太」と呼んでいますが、本名はチャッピーなのです。
「血統書つきの名犬」だった、はずなのですが、彼の不幸は生後まもなく起こりました。重い病気になったのです。
ペットショップに頼んでいたのですが、引取り直前に入院する羽目になりました。
詳しくは聞いていないのですが、かなりの重症だったようです。
2か月後にショップから電話があり、どうしますかと問われました。
もし断れば、彼の人生はかなりの不幸が予想されそうな気配もあり、引き取ることにしました。
引き取って少しして、ショップの人が心配して電話して来ました。
大丈夫かというのです。
もちろん大丈夫でしたので、なんと親切な良心的なショップかと感心しました。
しかし、ショップの人が心配するだけの事情があったのです。
不幸はその半年後から起こりました。
その時はもう「チビ太」くんは我が家の大事な家族になりきっていました。
不幸が起こったのは突然です。
娘が彼の背中を撫ぜた時に、突然、噛み付いてきたのです。
中途半端な噛み方ではありません。牙が皮膚に食い込んで出血です。
噛んだ「チビ太」は急に震えだして、引きつった表情をしていました。
それを契機に、彼が家庭内暴力を振るようになったのです。
いや家庭内だけではなく、外でもその恐れが出てきたのです。
普段はとてもおとなしく、可愛いのですが、いつ突然に豹変するかわからあないので、誰も安心できなくなりました。
家族はみんな噛まれて、病院通いです。みんなどこかに傷跡をもっています。手術を受けた家族が2人います。
今でも突然牙をむいて震えながら噛み付いてくる態度は直りません。
それも突然なのです。筋肉質の犬なので、噛まれると大きな穴が開くくらいの凄さです。
勝手な想像ですが、これはきっと生後の病気時に隔離され「処置」された体験がトラウマになっての異常行動ではないかと、我が家では解釈しています。
そのため、我が家では誰も彼を抱いたり、十分なスキンシップができないのです。
とても不幸な話です。
子どもの頃の「甘噛み」は「安心した生活」はとても大切なことなのです。
些細なことからけんかになって、それが相手を実際に殺してしまうまでの暴力行為になり、2人の若者が殺されてしまう事件が起こりました。
子どもの頃から小さな喧嘩を積み重ねていないために、最近は喧嘩の「ルール」も身につけずに大人になる人が増えているのでしょうか。
あんまり体力もなく、結構「優等生」だった私ですら、子どもの頃は取っ組み合いの喧嘩をしたことも皆無ではありませんが、今はそういう経験はなくなっているのでしょうか。
なにしろ運動会でも、騎馬戦や棒倒しはなくなったと聞いています。
なんだか怖い話です。
国家間の関係も少し似ていますが。
安全が重視されてきていますが、それが大きな不幸につながらないことを祈らずに入られません。
優等生もどんどん小さな喧嘩をしていくことが大切です。
「喧嘩」を新しい科目に取り入れたらどうだろうかと、真剣に思ったりしてしまいます。
だめでしょうか。
我が家は夫婦喧嘩が多いので、良好な夫婦関係を今でも持続しています。はい。
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