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2006/07/26

■富裕層が海外に出て行くことをどう考えますか

今朝の朝日新聞に「ハリー・ポッター」の翻訳者の松岡さんの翻訳料収入の課税をめぐる記事が大きく出ていました。松岡さんは日本とスイスの半々で暮らしているために、税率の安いスイスで所得申告しているのが問題になったようです。
私が興味を持ったのは、それに関連して、「富裕層、次々海外へ」という見出しとその関連記事です。企業で成功した富裕層の所得はかなり海外に流れているようですが、形式的な居住地を海外に移すことも多いのでしょうか。
そういえば、中学校の頃、税金の関係でリベリアやパナマに船籍を置くことが多いということを習ったことを今でも覚えています。子ども心に、おかしな話だと強く印象に残ったのです。
これは、いわゆる、便宜置籍船(FOC:Flag Of Convenience Ship)で、「本来、課される税金や法律などから逃れるため、実際の船主とは異なる国に船籍をおいている船」(Wikipedia)のことですが、同じWikipediaによれば、「これらの船は他国の国旗を掲げて操業を行なう上、乗組員の人権も無視されていることが多いため、国際的な問題となっている」のだそうです。
船だけではなく、なにやら現在の経済の本質を象徴しています。

富裕層にとって、国家とは何なのか、かれらの愛国心とは何なのか。
そこで思い出したのが、24日のテレビ朝日の「テレビたっくる」での、森永卓郎さんの発言です。
税制が話題になっていました。税制のことをあまり知らない人たちが話し合っていましたが、そのなかで、森永さんと共産党の議員の方がしっかりと勉強されていることがわかりました。印象に残ったのは森永さんの言葉でした。
法人税制を高くしたら利益を上げている会社が海外に出て行くという自民党の、たとえば高市早苗さんの発言に対して、そういう会社はどんどん海外に行ってもらえばいいと言い切ったのです。
感心しました。私も以前からそう思っていたからです。そういう会社はいらないのです。
それでは経済が成り立たないと自民党の、たとえば高市早苗さんは馬鹿にしたような笑いを込めて切り捨てましたが、そこに彼らの本質を感じたのは私だけでしょうか。
要するに、彼らは国家を自らの利益の源泉と考えており、社会のあり方や仕事への取り組み方、つまり価値観よりも、儲けを自らに持ってきてくれる組織や人の取り込みを基本に考えているのです。いささか極端に言えば、賄賂経済の延長で考えているということです。
経済のパラダイムを変えなければいけません。
経済の位置づけを変えなければいけません。
富裕層にはどんどん海外に出て行ってもらうのがいいと私も思います。
そういう人は、みんなが暮らしやすい社会には無縁な人なのです。

今回もまた暴論に聞こえそうな書き方になってしまいました。
まあ、暴論なのかもしれませんが、
しかし、私は森永卓郎さんのファンになりました。
同じ経済学者でもこんなにも違うものなのですね。
もちろん竹中さんと比べての話ですが。

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コメント

海外に移住して税金を安くしようという富裕層の方々は、日本を愛する気持ち、日本の将来への危惧、責任感というものがないのでしょうか。

何を言ったってそういう人には理解されないでしょうから、「どうぞお好きなようにどこへでも行って下さい」としか言い様がないですね。ただ、一言小梅太夫(お笑い芸人です)のセリフ「チキショ~~ッ」と言わせていただきます。

あー、スッキリした。

投稿: 久保田謙三 | 2006/07/31 18:48

久保田さん

私もいつか、久保田さんから「チキショー」といわれるような生活がしたいような気もしますが、これからでは遅すぎたようですね。

でも私は、
出て行ってくれてアリガトーっていいたいです。
金持ちがいなくなったら、日本はきっといい社会になりますよ。
貧乏人の僻みでしょうか。

投稿: 佐藤修 | 2006/08/03 20:30

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