■ゼロ金利時代が終わって残念です
ゼロ金利時代が終わりました。
残念です。
私はマイナス金利派なのです。
まさに最近はマイナス金利でした。
わずかな金利は銀行手数料にははるかに及びませんでしたから、実際にはマイナス金利だったのです。
しかしみんなそれに大きな抵抗もなく、文句はいいながらも順応しだしていました。
新しい経済へのチャンスだったのです。
荷物は保管してもらうと保管料を取られます。
なぜお金だけが保管料も取られずに、利子がもらえるのか、考えてみたことはあるでしょうか。
お金は減価しないし、個性がないので預かっているうちに活用して収益を生むからだという説明は、一見、もっともらしいのですが、
ではなぜお金は減価せずに、収益を生むのかというと、これもよく考えてみると必ずしも公理ではありません。
たとえば地域通貨のように、減価する通貨もありますし、お金が収益を生むのではなく、お金を効果的に活用する行為が収益を生むわけです。しかもお金は利益だけではなく、損害や混乱や不正も生み出します。人間を壊していくことも少なくありません。
利子の考えは、お金が利益を生むという発想を広げ、お金に価値を与え、お金中心の発想を生み出します。
お金があれば、何でもできるなどと思っている人は多くはないでしょうが、しかしお金への過大期待を持っている人は少なくないでしょう。
しかし、無人島で一人になった時に、いくらお金をたくさん持っていても何の役にもたちません。
お金そのものには当然のことながら、何の価値もありません。
お金とは人とのつながりにおいてのみ、意味がある仕組みでしかありません。
しかし、そのお金が「人のつながり」を壊すことはよくあることです。
なんとも悩ましいのがお金です。
いや、現代の経済システムにおける通貨というべきでしょうか。
お金は使ってこそ意味があります。
お金は財産ではなく、みんなをつなげる仕組みです。
ですから、使わずに保有している人のお金を預かる場合は、保管料をもらうのが合理的です。
そのお金を「運用」などで増やそうなどと思う必要はありません。
なにしろ預かってもらわなければいけないほど、お金が余っているのですから。
むしろある程度の損失を前提に、社会活動の支援をしていったほうが、預金者は喜ぶかもしれません。
そんな馬鹿なことはない、と一蹴されそうですが、まずはそうした固定観念を捨てるべきでしょう。説明の仕方は難しいですが、可能性はゼロではないでしょう。
せっかく5年もゼロ金利時代が続いたのであれば、むしろ一歩進んで、マイナス金利へと移行すればよかったのにと私は思います。
マイナス金利になって、みんながお金をもっと使い出せば、社会は元気になります。
無駄遣いが増えるではないかといわれそうですが、それを防止するために、無駄遣いのための消費税は50%くらいに上昇させたらどうでしょうか。
無駄遣いする人はその程度の消費税ではひるみません。
仮にひるんだとしたら、無駄遣いがなくなるのでいいことです。
そして無駄遣いではない、日常生活のための消費に関しては、消費税は無料にするのがいいでしょう。
いや、マイナス消費税があってもいいかもしれません。
無駄遣いもできない、生活消費では余りすぎる人は、稼ぐのをやめて、社会のための活動を始めましょう。
これも結構お金がかかりますので、お金減らしに役立つかもしれません。
それでも余るようであれば、ぜひコムケア基金やCWS基金に寄付してください。
いつでも受け付けています。
まあ、私が勝手に使ってしまう可能性が高いのですが。
めちゃくちゃな議論だといわれそうですが、パラダイムを変えたら、そうめちゃくちゃでもないかもしれません。
まあ、こういう書き方をするとめちゃくちゃに感じるでしょうが、大きな枠組みで経済の仕組みを考え直す時期が来ているように思います。
それにしても、金利がわずかに上昇しても、預金がせいぜい数百万しかない私たち庶民の利子収入はたいして増えるわけではありません。それよりも他の料金上昇の余波を受けたマイナスのほうが大きいはずです。
預金で暮らしている年金生活者にとっても、きっとマイナスが大きいでしょう。
よほど巨額な遺産継承者は別ですが。
にもかかわらず、庶民はゼロ金利解除でなにやらうれしい気分になっているようです。
テレビ報道の姿勢にもそれを感じます。
いや、私自身さえ、そうした考えが頭のどこかにあるような気もします。
どこかで何かがおかしいのです。
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