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2006/07/29

■荒すぎる議論とビジョンの不在

消費税議論が盛んになりだしています。
こうした議論がでてくるたびに思うのですが、日本での議論はビジョンのないままの粗雑な議論ばかりのように思います。
靖国問題もそうですが、大本の理念やビジョンがなく表面的な議論ばかりがなされます。
昭和天皇の言葉は、理念やビジョンがあれば全く意外性などないはずですが、いかにも意外な要素が加わったような報道も行われます。
新聞社の編集委員や論説委員の不勉強は20年位前から私自身はささやかなお付き合いで実感していますが、それにしてもひどすぎる議論が多すぎます。
消費税に関しても、大切なのはその根底に課税理念や目指す社会の姿です。
それに消費税といっても様々です。
日本は世界で最も消費税率の低い国ですが、そんなことすらほとんどマスコミは問題にしません。
私は消費税中心の税体系に転換すべきだと思っていますが、それは社会そのものの重点が生産から消費に変わっているからです。つまり消費するときに考えさせる仕組みが必要だと思うからです。
その視点から考えると、当然、環境や資源を消費する「生産活動」も税の大きな対象になります。
そうした税の役割議論があってこその消費税です。
ちなみに、所得税や相続税をどうするかですが、これも消費起点発想で考えれば問題はありません。
その考えを突き詰めると、実は私の好きなマイナス金利論につながるはずです。
お金で儲けることはたぶんできなくなるでしょう。

一方、生活のための食材や生活必要品は無税にするべきです。
消費に一律に課税することが消費税のすべてではありません。
消費税は庶民にとっては税負担を軽くする最善の方策になるはずです。
そうした細かな議論は、ビジョンがあればこそでてきます。

ともかく税体系は簡単にすべきです。
国で集めて地方に配分する仕組みだからこそ、無駄も不正も発生します。
年金にまで課税するような官僚のための仕事作りをしてはいけません。
最初から年金額を減らせばいいだけの話です。

靖国問題もそうですし、郵政民営化もそうですが、
目的もあいまいで、しかも粗雑な議論で、結局は目先の自分だけの利益に振りまわされている状況から抜けでなければいけません。
せっかく歴史をかけて積み上げてきた郵便の仕組みが、儲けしか考えない民間企業に安く売り渡されたような愚挙は繰り返したくないものです。
国鉄や電電公社が民営化されて良かったと考えている人が圧倒的に多いだろうと思いますが、果たして本当に良かったのかどうか、私は疑問です。
もう一つの方法があったような気がしてなりません。

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コメント

同感です。あらゆる議論が表層的で単純になっいます。郵政民営化に賛成か反対か、といったような単純な二元論がまかり通っています。

経営においても、政治においても、「技術」ばかりが注目されますが、「思想」が問われません。今必要なことは、「どんな企業にしたいのか」「どんな国にしたいのか」という「思想」すなわち世界観、歴史観、文明観に裏打ちされた、リーダーなりの物事の考え方だと思います。

しかし、残念ながら、多くの経営者を見ても、次の首相候補を眺めても、「思想」が見えてきません。書店を覗いても、「技術」を手早く身につけるためのHOW TOものばかりが並んでいます。ずいぶんお手軽で薄っぺらな社会が出来上がってしまいました。

投稿: 西浦 裕二 | 2006/07/30 22:17

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