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2006/08/14

■「ここまでやって来たのに、もったいない」

滋賀県の嘉田知事が公約の栗東駅建設中止で苦境に立たされているようです。
それに関連して、こんな記事が8月11日の朝日新聞に出ています。

知事選から5日後の7月7日。JR東海の松本正之社長は、名古屋市の本社応接室で国松善次・前知事と向かい合っていた。「もったいない、に負けた」と謝罪する国松氏を慰めつつ、選挙結果を皮肉った。「ここまでやって来たのに、凍結こそもったいない」。

JR東海の本質が垣間見えます。
「ここまでやって来たのに、凍結こそもったいない」。
まさに無駄遣いや悪徳商法者が語る常套句です。
そうやって、私たちは日本を浪費し続けてきたのです。
そこからそろそろ抜け出なければいけません。
頂上を目前にしても、状況によっては登頂をあきらめて引き返す勇気が登山家には必要とよくいわれますが、
まさに今はそういう時期なのです。
私たちにいま、必要なのは「勇気」です。

大切な農地を駅建設のために売却してしまった農民は複雑な気分でしょうが、
農協に騙され続けてきた歴史を思い出してもらえば、何が大切かはわかってもらえるでしょう。
駅建設をやめても、対応策はいくらでもあるはずです。
一緒になって真剣に考えれば、打開策はあるはずです。

しかし、今のような状況を中途半端に知らされた県民は、
「ここまでやって来たのに、凍結こそもったいない」と思い出すかもしれません。
事実、そういう人に私も出会いました。住民とは本当に身勝手です。
しかし、すべての原因は中途半端な情報の流通にあるような気がします。

ところで、長野県知事が変わります。
8月11日の信濃毎日ニュースに、県世論調査協会の支持率アンケート調査結果が出ています。

村井氏の支持率は72・2%。村井氏の知事選での得票率53・42%を上回る高い水準となった。不支持率は24・3%だった。

1週間もしないのに、何でこんなに支持率が高まったのでしょう。
大衆は信じられる存在ではないと思いたくなりますね。
長野人たちだけが、理念も人情もない家畜のような存在なのでしょうか。
そう思いたい気持ちもありますが、きっと長野県民に限った話ではないのでしょう。
これが人間の性かもしれません。

せっかくの田中県政の成果が消えていくのが、私にはとてつもなく「もったいない」気分がします。
人は失ってから、その価値に気づくことが少なくありませんが、そうならなければいいのですが。

しかし冷静に考えてみた時に、滋賀と長野の話はどう違うのでしょうか。
どこに価値観をおくかで、同じ事柄もまったく反対に見えてきます。
情報がどのくらい共有化されているかが、最大の問題だと思いますが、
まだまだ情報の非対称現象はほとんど是正されていないのかもしれません。

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コメント

 長野は田中当選のときもわからなかったのですが、今度の田中落選もわかりませんでした。田中当選も村井当選も、同じように長野県民は投票したのだろうと思いました。
 滋賀県も同じだろうと思っています。当選したとき候補者の左となりで万歳している若い女の応援している人の姿を見てそう思いました。

投稿: 田村 | 2006/08/16 00:45

「気に入らないと足を引っ張る」のが長野県民の県民性なのかも知れません。田中康夫氏を長野県知事に担ぎ出した人たち(地方銀行の頭取など多くの経済人)は、当時の副知事(知事に立候補し田中氏に敗れた)がいつも偉そうにしているのが気に入らなかったようです。
過半数の長野県民は田中康夫氏のパフォーマンスが気にいらなかったのかもしれません。クイズ番組に出たことが新聞で地元新聞で非難されたり、知事の資質と関係ないことで様々なところで非難されておりました。
あれだけ実績をあげた知事を蹴落としてしまう「嫉妬心」、ものすごいです。

投稿: 久保田謙三 | 2006/08/21 17:46

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