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2006/08/01

■自民党総裁選挙は国民に政策論議を呼びかけるチャンス

自民党の総裁選が動き出しましたが、どうも腑に落ちないことがあります。
たとえば河野太郎さんは早くから立候補していると思っていましたし、本人もテレビでそう発言しています.
しかし、推薦者が20人確保できないので、立候補できないようです。
政党の総裁ですから、政党の規則が優先してもいいと思いますが、
志ある人が議論にも参加できない仕組みはいかにも自民党らしく、
国民のための政策議論が行われた上での総裁候補選びではなく、
政策とは無縁の「何か」で総裁が決まることを象徴しています。

大きな時代の曲がり角であればこそ、政策論議が公開の場で行われることが必要ですが、
有力視されている人たちの側から出てくる発言は「選挙に勝つ」ことを目指す党利党略のための議論ばかりです。
若手議員ですらそうですから、高齢者議員はもっとそうでしょう。

小泉首相が自民党を壊したという人がいますが、何を壊したのか私にはよくわかりません。
官僚や財界との癒着や依存はますますひどいように見えますし、
陰湿な密室議論も増えているような気がします。いや議論の不在さえも感じます。

ちなみに、自民党を壊すなどということは瑣末な話です。
国民が自民党を見限ればいいだけの話で、
自民党を壊すなどと発言する総裁の意図は
自民党を国家政府と同じだと考えている態度の表明でしかありません。
要するに国家を私物化するという考えの露出以外の何ものでもありません。

河野太郎さんのような、少しは国家を考えている人にお願いしたいのは、
ぜひこれを機会に国民に呼びかけて、政策論議を始めてもらいたいことです。
どうせ相手にしてくれない自民党執行部やマスコミにではなく、
直接、国民に呼びかける場を全国で展開し、その広がりの中でマスコミを味方にし、
輿論を創っていくことができれば自民党も耳を傾けざるを得なくなるでしょう。
今回の総裁選は旧態依然の形で行われるかもしれませんが、
もしかしたら次回のスタイルは変わるかもしれません。
同じ土俵で行動するのではなく、土俵をもっと広く考えてほしいです。

それこそが、制度で発想するのではなく、個人で発想する時代の政治のあり方だと思います。

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