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2006/09/07

■一方的理解は相互理解を妨げる

いくつかのメーリングリストに参加して、いろいろな意見に触れる機会がありますが、
言葉の難しさをますます感ています。
コミュニケーションを進めていくためには、「言葉」がとても大切です。
しかし、その言葉が人によってさまざまな受け止め方がされているのです。
たとえばこんな投稿がありました。

>ポピュリズムという言葉を聴くと、大多数の民衆はバカだと言われているような気が>します。

平和を語り合うメーリングリストで、ポピュリズムへの危惧が話題になったことへの疑問として出された意見です。
こういう投稿を読むとドッと疲れが出てしまいます。
言語体系が違うのでしょうね。
にもかかわらず、何となく通じてしまう恐ろしさです。

以前も書いたかもしれませんが、バベルの塔を思い出します。
天にも届く塔を建て始めた人間たちに対して、神はたくさんの言語を与えました。
その結果、人間同士のコミュニケーションが困難になり、
結局、人のつながりが壊れだし、塔は完成せずに瓦解してしまうわけですが、とても象徴的な話です。
ホンダが宗一郎時代にKT法という手法を導入し、社内言語の共通化を図って、企業力を高めた話は有名でした。東レで時代に、担当された木村さんからその話をお聞きしましたが、
組織管理の本質を教えてもらったような気がしました。

現実からかなり自由になった現代人は、言語で思考し、コミュニケーションし、行動するようになってきました。
現場・現実よりも、言葉・概念がパワーを持ち出したのです。
コミュニケーションメディアやコミュニケーション技術が発展すればするほど、生のコミュニケーションは少なくなり、何となくの一方的理解が増え、コミュニケーションできたようで実はできていない状況がいたるところで増えているような気がします。
一方的理解は相互理解を妨げることになりますが、一方的理解でコミュニケーションが進んだと勘違いする人が圧倒的に多いのが現実です。
その結果、どうなるか。

熟年離婚も親子対立も、こうした言語だけの相互行為がもたらす破綻かもしれません。
一方的理解ではない、相互理解は、まずは言語の共有化から始めなければいけません。
私たちはもっと「生の言葉」を使わないといけないのかもしれません。
そうなるとおのずと世界との付き合い方が変わってきます。
自分自身、まだまだそうなっていないことをこの頃強く感じます。
生存の不安から解放されだした成熟社会を生きることの難しさを改めて感じます。

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