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2006/10/17

■「拉致」放送命令への異論

政府がNHKに「拉致」放送の命令を検討しているという記事が先日流れました。

とても気になる情報です。

先日テレビで、拉致問題担当の中山首相補佐官が、
この4年はどうでしたかと聞かれて、
「アッという間の4年でした」と応えました。
唖然としました。
この人はやはり観察者だったのだという気がしたのです。
当事者にとっては、この4年はとてもとても長い4年だったでしょう。
中山さんという人の本質が見えて一瞬でした。
私もまた、当事者ではなく観察者ですから、これは私の勝手な主観でしかありません。
しかし、少なくともこの人は私とは別の世界の人だと思いました。

15日に配信された救う会全国協議会ニュースに

「脱北者の証言等によると、北朝鮮幹部等の中でNHK国際放送を密かに聴取している者はかなりいるという。事は人命にかかわる。総務省、NHK等関係者は、拉致被害者の安全確保のために、為し得る事はすべて行なうという姿勢をとっていただきたい」

とありました、
全く同感です。そう考えるとNHKへの「拉致」放送命令も良いではないかという気がしないでもありません。
なにしろ最近のNHKからは責任感と理念が失われているとしか思えないからです。

しかし、待てよという気もします。
戦時性奴隷制をさばく女性国際法廷のNHK番組の内容に関して、
安倍首相(当時官房副長官)がその内容に介入したと報道した朝日新聞とNHKが対立した事件がありました。つい最近のことです。
この朝日新聞虚偽報道問題は結局は朝日新聞が取材の不十分さを認める結果で終わりましたが、
事の真相は藪の中です。
詳しくはウィキペディアをご参照ください。

また朝日新聞の言い分もぜひお読みください。経緯も詳しく書かれています。
ちなみにこの裁判の主催者の一人は、朝日新聞の元記者だった松井やよりさんです。
私はお会いしたことはありませんが、北沢洋子さんと並んで信頼できる女性ジャーナリストとして信頼していた人です。
安倍さんは松井さんを個人的に攻撃していたという話も聞きました。
マスメディアの政府広報機関化を垣間見させた事件でした。

この事件を考えると、やはり政府が放送命令を出すのは危険な気がします。
それにNHKはすでに政府広報機関化しているのですから、何かもっと大きな意味があるようにも思えます。
やはりここは危険な要素を重視すべきでしょうか。

しかし大切なのはおそらくそんな問題ではないのです。
解決するために何が必要なのか、その戦略と責任感の不在が問題なのではないかと思います。
こうした小手先の施策で目くらまししてほしくはありません。

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