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2006/11/23

■「改正」とは「正しさを改めること」

教育基本法改正が実現しそうです。
憲法は実質的に「改正」されだしました。

最近はさまざまな「改正」が行なわれています。
あるいは「法治国家」としての「法の整備」が進められています。
「不備」が「改正」や「整備」によって改善されることは歓迎すべきことです。
但し、問題はどの立場から、どのような価値観によって考えるか、です。
それによって、その意味合いは全く変わってきます。
北朝鮮の金正日にとっての「改正」や「整備」は、
支配下にある国民にとっては「改悪」であり「選択肢の縮小」かもしれません。
北朝鮮ほど事態が明確であれば、みんなそれに気づきますが、日本ではなかなかそれが見えません。
しかし今の政権がやっていることは、北朝鮮以上の「改正」と「整備」ではないかと私は思います。

たとえば、次の記事を読んでください。
介護保険制度見直し「軽度者」に貸し出しダメ 

小泉政権以来の「改正」の犠牲になって、死んだ人がどのくらいいるでしょうか。
しかし彼は罰せられることはありません。

岩波書店の「世界」の12月号も衝撃的です。
特集は「これが「負担増」だ! 脅かされる生存権」です。
その解説を引用させてもらいます。

「改革には痛みが伴う」――それが小泉前首相の決まり文句だった。 一般論としては、誰しもそれを否定できない。国民は異を唱えなかった。 小泉政権が終わったいま、企業は空前の利益を上げ、景気の「いざなぎ」超えを謳歌している一方で、経済的な弱者にすさまじい痛み(負担)がのしかかってきた。一つ一つはわずかな金額、支給カットかもしれないが、ギリギリの生活、療養をするものにとって、それは生存権すら否定されるような「負担増」になる。高齢者、病者、障害者、介護保険受給者、生活保護受給者……。経済的、社会的に弱いものは、声も挙げにくい。 なぜこのような事態に立ち至ったのか。政府の考え方、方法とは何なのか。 福祉とは、社会保障とはそもそも何か。誰がどのように費用を負担すべきか。これらの問いは、その社会の根本原則を問うものである。私たちの社会は、人権を無視し、弱いものを踏みつけにして省みない社会になったのだろうか。

東大名誉教授の多田富雄さんの「リハビリ制限は平和な社会の否定である」という論文も衝撃的です。
そこに出てくる短歌にこういうのがあります。

「政人(まつりごとびと)いざ事問わん老人(おいびと)われ 生きぬく道のありやなしやと」

これは11年前に脳出血で左半身麻痺となりながら、
たゆまぬリハビリ訓練により精力的な著作活動を続けてきた鶴見和子氏が遺した短歌の一首です。
鶴見さんは7月30日に亡くなりました。
ぜひ鶴見さんの無念の気持ちを「世界」で読んでください。

こうしたことは医療制度改正で進められてきたことの一部です。
心ある人間のやることではないと思いますが、これらのことが「改正」「改革」「整備」などという言葉によって、国民の支持を受けて進められているのです。
しかも私の税金もそれに使われているのです。
最近の日本の首相はドラキュラに血を吸われてしまったとしか思えません。

そして、教育基本法「改正」。
みなさんは何が問題なのかをご存知でしょうか。
内容をきちんと読まずに、「改正」だから、そして今の学校は問題が多いから、良いのではないかと思ってはいないでしょうか。
もし時間があれば、ぜひ次のサイトをご覧下さい。
教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会
他にもたくさんのサイトがあります。

最近、学校関係の自殺報道が多いのも、
もしかしたらこの「改正」を通すためのマスコミの犯罪の一つかもしれないと私には思えてなりません。

いずれにしろ、「改正」を語る人たちを私は信頼できません。
「改正」と称して、私欲のための改悪が多すぎます。
改正とは「正しさを改める」ことなのかもしれません。

時代により、社会により、言葉の意味は変わるものです。
それをしっかりと踏まえておかねばなりません。

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 タウンミーティング(TM)問題で毎日新聞が、やらせ出席した公務員に出張費が支払われていたことを報道した(冒頭記事及び下記記事1)。これ自体、とんでもない話だ。TMが、市民との対話ではなく官官対話だったことが明らかとなったのだから。そんな官官対話の結果として、教育基本法が変えられることは民主主義の根幹を揺るがせにする大問題だ!  ところが、この出張費問題、ほかのメディアはあまり大きく... [続きを読む]

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