■教育改革の鍵を握っているのはテレビ番組
日本の子どもたちのテレビを見る時間は平均すると1日2.7時間だそうです。
学校は休日もありますので、年間になおすと学校で授業を受けるよりも長い時間、子どもたちはテレビを見ているのだそうです。
昨日出席したある委員会でお聞きした話です。
このことの意味は真剣に考えてみる必要がありそうです。
いま教育のあり方が問題になっていますが、
この問題の鍵を握っているのは、学校改革などではなく、テレビ番組のあり方なのかもしれません。
テレビは子供たちのみならず、大人にも大きな影響を与えますから、
いまやまさにテレビこそが「みんなの学校」になっているのかもしれません。
そういえば、最近は学校の授業まがいの番組も多いです。
ところで、テレビ番組の内容を決めているのはだれでしょうか。
スポンサー企業の影響力は大きいでしょう。
よくまあ、こんな番組をスポンサーしているなと呆れる企業も少なくありませんが、彼らはおそらく視聴率というフィクションに影響されているでしょうから、広告代理店の存在も大きいでしょう。
いずれにしろテレビ番組の内容は、経済主義でしか評価されていない状況です。
番組審議会のようなものはありますが、毒にも薬にもならない存在でしょう。
ではどうするか。
各地の教育委員会の検討対象を学校からテレビに変えたらどうでしょうか。
今の教育委員会の存在は、学校にとって役立っているかどうか私にはわかりませんが、ないほうがいいような気もします。
まともな教育委員会の話は、最近は聞いたことがありません。
むしろテレビ番組をしっかりと監視し、そのスポンサー企業にアドバイスしていくことを教育委員会の使命にしたらどうでしょうか。
暴論ですね。はい。
しかし、教育の現場は学校だけでありません。
いいかえれば、そういう社会状況になったわけですから、
学校のミッションは根本から見直さなければいけないのです。
それに取り組まない学校改革や教育改革はありえません。
ちなみに、新しい教育基本法はこんなことは全く考えていない世界の話です。
これで日本の学校はすべて変質してしまい、破綻していくでしょうが、
そうであればこそ、もうひとつの学びの場、教育の場を真剣に考え直す価値があるように思います。
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