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2006/12/06

■アーサー・C・クラークの警告

昨日、シマックに触れたせいか、急に昔読んだ作品が読みたくなりました。
あいにく手元にシマックは見当たらず、出てきたのはアーサー・クラークの「都市と星」です。
これも1950年代の作品です。初めて読んだ時の不思議な感動を覚えています。
書き出しで、またとまってしまいました。
引用します。

その都市は輝く宝石のように、沙漠の懐に抱かれていた。 かつては、そこにも変化や移り変わりがあったが、今ではそこは時の流れと無関係だった。 夜や昼が沙漠の上を通り過ぎていったが、ダイアスパーの通りにはいつも午後の陽射しがあり、夜の帳が下りることはなかった。 この都市には、暑さも寒さもなかった。そこには、外界と何の接触もなく、それ自身が一つの宇宙だったのである。
ダイアスパーは、銀河帝国が崩壊して、さらに10億年もたった地球の都市です。

この描写を読んで、私はすぐさま六本木のビル街を思い出しました。
最初に読んだ学生の頃には、その都市のイメージが広がらなかった記憶がありますが、今回は現実感を強くもてました。
私は六本木ヒルズには2回しか行ったことがありませんので、間違ったイメージかもしれないのですが、会社と同じく、都市もまた死に向かっているような気がします。

結局、この書き出しで少し感傷にふけってしまい、読むのをやめてしまいました。
昨今の日本の社会の実態は、すでに50年前にSF作家たちが警告していたのかもしれません。
そして、そうした作品に浸っていた私は、かなり洗脳されてしまっていたのかもしれません。
最近の日本は、昔体験した社会のような気がするのです。

久しぶりに学生の頃に戻ったような気がしています。

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