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2006/12/08

■「よこはま乳腺と胃腸の病院」拒否判決

昨日の朝日新聞からの引用です。
長いですが、

横浜市の医療法人が病院名を「よこはま乳腺と胃腸の病院」という名称に変更しようとしたところ、市が「『乳腺』は、医療法の規定では広告できる診療科名と認められていない」として認可しなかったことの是非が訴訟に持ち込まれた。法人側は「表現の自由の侵害で違憲だ」として不認可処分の取り消しを求めたが、一、二審で敗訴。上告したが、最高裁第一小法廷(横尾和子裁判長)は7日、「医療法の規定は合憲」として棄却する判決を言い渡した。病院側の敗訴が確定した。

第一小法廷は、医業などについての広告を規制した医療法の規定について「広告することのできる診療科名を客観性、正確性を維持できるものに限定した」と解釈。広告できる診療科として同法施行令が列記した診療科名は、例示ではなく、限定的に列挙されていると解釈すべきだとする一、二審の判断を維持した。


とても気になる判決です。
まず法律解釈の姿勢の問題です。施行令が列記する診療科名以外のものは認めないとは驚愕の判決です。利用者の視点は全く無視されています。内科だとか外科などという、訳のわからない表現こそ正すべきでしょう。この裁判官たちは病院にいったことがないのでしょうか。決められた法文にしか従わない思考力の無い人なのでしょうか。私が司法試験を受けたくなくなったのは、そうした人しか司法試験には受からないと勘違いしたからですが、もしかしたらそれは勘違いではなかったのかもしれないと思いたくもなる事件です。
次に「広告」ということへの理解です。
私自身は広告や広報は取引コストの縮減のためのものだと思っていますので、相互理解が効果的に行なわれることが大事だと考えています。ですから「規制」すべきことではなく支援すべきことだと考えています。もちろん、実体との乖離や虚偽の表現の使用を対象とすべきであり、むやみな誇大宣伝は規制すべきですが、基本は支援です。
現場、あるいは実態からの発想ではなく、管理からの発想も気になります。
現場や実態からの発想には表情があり、例示はあっても言葉での規定はありえません。しかし管理発想では言葉に依存した包括規制しか生まれません。
悪しきものと善きものを区別する眼がなくなって、すべてを一括規制する動きがともかく広がっています。
この判決もそうした動きを象徴するものの一つではないかと思います。
事件の詳細を知らずにコメントするのは不安ですが、最近の社会の動きが業種されているような事件ではないかと思います。
こうした事件が多すぎます。

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