■知事選におけるポジティブキャンペーンへの期待
都知事選のことを昨日書きましたが、今日は最近の首長選挙での争点のことです。
最近の首長選挙では、すでに決まったことを中止することを掲げた人が当選することが増えているような気がします。
ネガティブキャンペーンが強い時代になってしまいました。
これは私にとっては、あまり楽しいことではありません。
ネガティブキャンペーンは、人を元気にしません。
人が元気になるのはポジティブキャンペーンです。
ネガティブキャンペーンが優勢になる時代は、決して健全とはいえません。
昨年の滋賀の知事の争点は、すでに工事が始まっていた新幹線駅の新設を中止することが争点でした。
今回の都知事選挙の争点はオリンピック招致中止です。
少し違いますが、長野県知事選の争点も、脱ダム政策の見直しでした。
多くの知事選がネガティブキャンペーンです。
明るい未来のイメージはそこからは見えてきません。
何か新しいことに挑戦するのがリーダーの役割であり、首長を選ぶ場合も、そんなわくわくするような未来への期待や思いがあればこそ、選挙への関心が高まり、そこに政治のハレの場が実現するというのが、私の首長選挙観ですが、そういう選挙は少なくなってしまいました。
ですからどうしても首長選挙には関心が低下しがちです。
それは私だけではないように思います。
どうしてネガティブキャンペーンが増えてきたのか。
それは現実への不満が高まっているということです。
しかも、その現実は未来も含めた現実です。
未来への不安の高まりといってもいいでしょう。
こうした状況が起こったのは、1990年代に入ってからです。
バブルがはじけてからといってもいいでしょう。
世界都市博覧会中止を掲げて青島さんが都知事に選ばれたのは1995年でした。
小泉内閣のキャンペーンもネガティブキャンペーンだったように思います。
わくわくするような未来への展望はありませんでした。
内容のない、小手先の表現で、巧みに言いくるめはしたもの、改革によって実現するビジョンは何も語られませんでした。
その時代がまだ続いています。
未来を語ることで、選挙がハレの場になる時代はいつ戻ってくるのでしょうか。
今回の都知事選で、浅野さんにはポジティブキャンペーンを展開してほしいと思っています。
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