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2007/03/25

■ガンジーの予言

CWSコモンズにアンベードカルのことを書いたことがあります
そこで、アンベードカルに比べたらガンジーは小賢しいというようなことを書いてしまいました。
その後、ガンジー伝を改めていくつか読んで、後悔しました。
ガンジーの偉大さはやはり大きなものがありました。
小賢しさも感じないわけではありませんが、それ以上に大きな人だとも思いました。
私の記事は、その時々の気分で書いてしまうので、後悔することが少なくありません。
間違いも少なくありません。知ったかぶる傾向があるからです。
しかし、嘘を書いたことは一度もありません。それが私の信条なのです。

ガンジーのことを書いたのは、昨日、病院のことを書いていて、思い出したからです。
ガンジーは反近代化論を展開していますが、病院に関して、こんなことを書いています。

医者は薬などで表的には病気の苦痛を取りのぞいてくれるが、その結果かえって病気の真の原因(不摂生や油断)を戒めることを人は忘れる。 良い薬、良い医者によって、肉体的苦痛を、簡単に一時的に治して貰って健康になったと思っていることの繰り返しで、人は何を失うのか。それは不摂生の助長と自分の肉体に対する精神の支配カである。 人の心は弱くなり、自制心をなくし、真の意味で体を大切にすることを忘れてしまうのである。

実に核心をついています。
ガンジーが1907年に発表した「ヒンドウ・スワラージ」に書かれていることですが、その書にはこんな文章もあるそうです。
私は引用でしか読んでいないのですが。

「我々はいますぐ即座にあなた方の妄想を解くことはできそうもないが、あなたがたは遠からず、あなた方の自己陶酔が自殺に等しいものであり、あなた方が我々を嘲笑したのは理知の思い上りに他ならなかったことを悟るでしょう」

ガンジーは、近代の本質が、人間中心主義と人間の欲望の解放にあることを見抜き、それとは違う未来に向けての活動を重ねていくわけですが、それは近代化路線を走っている人たちには理解されなかったのです。
私もかなり勘違いしていました。

それにしても、100年前に書かれたこの文章は見事に現在を言い当てています。
「ヒンドウ・スワラージ」に書かれているガンジーの目線の確かさには感動します。
いまの私たちも、まだ妄想から抜け出していないのかもしれません。

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