■統一地方選挙に思うこと
統一地方選挙が始まりました。
私の友人知人が各地で立候補しています。
地元の県会議員選挙にも知人が2人立候補しています。
悩ましい問題です。
いずれもがんばってほしいと思う反面、地方議員選挙に関していつも思うのは、地方議会は本当に必要なのかということです。
結論的にいえば、私は今のような地方議会は全く必要ないと思っています。
いまや国会議員の予備軍育成や選挙対策としての役割しかないのではないかと思います。
こんなことをいうと、立候補している友人知人やすでに議員職にある友人知人には申し訳ないのですが、そもそも国会制度をモデルに地方議会制度をつくった時代状況は過去のものです。
それらは全くパラダイムが違うのだと思いますし、ベクトルも違うのです。
それに情報環境がこの数年で大きく変わりました。
代議制度でなければやれない情報環境ではなくなったのです。
古代ギリシアの直接民主主義や古代ローマの元老院制度のような仕組みのほうが、むしろ効果的かもしれません。
それに、国民主権国家の枠組みが壊れだしていますから、
そもそも民主主義発想をベースにした議会発想がもはや機能しなくなっているのかもしれません。
議会の性格や役割が大きく変わってきているのです。
そうしたなかで、果たして今のような地方議会が必要なのかどうか。
自治体の財政立て直しの出発点は議会の廃止ではないかと思います。
議員の人件費の節約の効果もあるでしょうが、それは瑣末なことで、
議会の廃止によって自治体職員の仕事が迅速になり効果的になると思います。
いまの地方議員は仕事を邪魔する存在になっているはずです。
首長の専横的執行になっては困りますが、
インターネットなどの技術的環境整備とNPOなどの住民組織の成長により、そ
うしたことにはならないようにいくらでもできるはずです。
高齢社会の到来は、自分の生活だけではなく社会に目を向ける余裕のある人も増やしていくでしょう。
もはや地方議会の役割は終わったのです。
私は数年前に2つの自治体で、そうしたことを長期的に視野においた共創プロジェクトに取り組んだことがあります。残念ながら、その試みは見事に挫折しましたが、そこからいろいろなことを学びました。
まだまだ日本の自治体職員の意識は「お上」感覚や「公僕」感覚です。
そうした上下構造意識を持っている限り、地域主権の時代は来ないでしょう。
そして財政再建も実現しないでしょう。
どこかで議会を廃止する自治体は出てこないものでしょうか。
とまあ、こんなことをいいながら、
実際には立候補した友人知人を応援しているのですから、困ったものです。
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