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2007/04/04

■権力の民営化

以前、駐車違反摘発の民間委託について異論を唱えました。

ところで、その後、違反駐車状況は変わったのでしょうか。
いつの間にかまたもとの状況に変わってしまったような気もしますが、みなさんの周りはどうでしょうか。
もし何か変化が起こっていたらぜひ教えてください。

ところで、前と同じになっているなと思いながら、今日も歩いていたのですが、
その時に「権力の民営化」という言葉が浮かびました。
書き出すと長くなるのですが、忘れると悪いので簡単に書いておきます。
フーコーのパノプティコンともつながってくる話だと思います。

いま進められているのは、国営事業や公益事業の民営化ではなく、権力の民営化なのだと考えると、また風景が違って見えてきます。
かつてのように、外部から見える絶対的な権力主体は少なくなりました。
主権国家といえども、アメリカは別かもしれませんが、それ以外はたいした権力も持っていません。
ブッシュがその気になれば、先制攻撃を加えて、主権を踏みにじることができるのです。
その一方で、権力主体は分散し、見えなくなってきています。
9.11事件を起こした主体は見えてきません。
ですから、犯人はブッシュ政権ではないかという噂すら流れてしまうわけです。
絶対的権力ではなく、相対的権力、あるいは相互抑止力が社会を覆いだしています。
相互抑止力は相互支援力とも似ていますが、これは両刃の剣です。

「権力の民営化」は、こういう状況の中で進められているわけです。
パノプティコン社会の中で、権力を分散するほうが、メタ権力を生み出せるからです。
つまり、少数の支配が「民主主義」をテコにして成り立つわけです。
実は、そうしたところに「民営化」の本質があるのかもしれません。

「権力の民営化」という視点に立つと、社会構造原理も再考しなければいけないかもしれません。
ちょっと小難しいことを書いてしまいました。
こういう議論をしに来る人はいないでしょうか。

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