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2007/05/26

■「ホテル・ルワンダ」

話題になっていた「ホテル・ルワンダ」をDVDで観ました。
気にはなっていたのですが、最近、この種の映画を見るのにはかなりの勇気が必要です。
どうしても滅入ってしまい、気力を吸い取られるからです。
5年前までは逆にこの種の映画で元気をもらえたのですが、最近は無力感のほうが強くなります。
あまりに現実が、そうした悲惨な状況に近づいてきているからかもしれません。

最初は虐殺場面があったら、そこで観るのをやめようという程度の「逃げ腰」で見始めたのですが、引き込まれてしまいました。
サスペンスがあるわけでもなく、涙が出るほどの感動的場面があるわけでもないのですが、ぐいぐいと自分の心に入ってくるのです。
自らの生き方を問いただされるような、そんな映画でした。

2つの場面が印象的でした。
一つは取材していたカメラマンと主人公ポールとの会話です。
映画のサイトのストーリーから引用します。

カメラマンのダグリッシュは狂乱と化した街で精力的に取材を続けていた。彼の撮ってきた映像を観てショックを受けるものの、これが世界で放映されれば国際救助が来ると確信するポール。しかしダグリッシュの答えは違った。「世界の人々はあの映像を見て──“怖いね”と言うだけでディナーを続ける」。

それはまさに私の生き方です。
そうやって私たちは、事件を消費し、看過しているのです。
そしていつか自らがその立場になった時に、世界を恨むのでしょう。
そこからどうやって抜けたらいいのか。

もう一つは、結局、世界はルワンダを見捨てて、外国人たちは退去するのですが、その時、雨の中を飛行機に向かうダグリッシュたちに、ポールの仲間が傘を貸そうとすると、傘などいらない、自分たちだけが退去するのが恥ずかしい、傘をさしてもらう価値などないとつぶやく場面です。
涙もろい私は、涙が出るよりも乾く感じだったのですが、この場面だけは涙が出ました。
いま、こうやって書いていてもまた涙が出てきました。

人はみんなやさしいし、誇りを持っています。
にもかかわらず、なぜルワンダのようなジェノサイドが起きるのでしょうか。

いや、ルワンダの話ではありません。
最近のテレビのニュースは殺人事件ばかりです。
なぜ人は人を殺せるのか。
殺せるはずがないのですが、どこかで何かが壊れてしまっているのです。
そうした状況を変えるための一歩は、自らの近くにある人を愛しているかどうかだと思います。
あなたは家族を愛していますか。友人を愛していますか。隣人を愛していますか。
そして何よりも、自分を愛していますか。
そんなことを考えさせられた映画でした。

ぜひ多くの人に観てほしい映画です。


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