■やさしさへの気づき
北海道の知人から電話がありました。
私はたまたま不在だったので、女房が出ました。
私よりひとつ年上の女性です。
体調があまりよくないことを知っていましたので、気になっていましたが、私自身も最近、事件が多すぎて、電話をかける勇気が出ませんでした。
しかし、数日前に女房と彼女のことを話していたところでした。
体調不良の原因がわかったのだそうです。
肝臓がんでした。
女房ががんであることは彼女も知っています。
同じ病気だと会ったことがなくてもすぐに心が通ずるのです。
2人は面識がないはずなのに、今や私よりも親しそうです。
彼女も自然療法に身を任せるそうです。
私の女房のために、毎朝6時に祈りを上げつづけている人がいます。
その人もたぶん私の女房には会ったことがありません。
しかし、女房のことを知って、それ以来、祈りを続けてくれているのです。
私よりもちょっと年下の男性ですが、なぜその人が毎朝祈りをしているのか、なかなか勇気がなくて質問できずにいます。きっと何か理由があるはずです。
先ほど、これもまた年上の友人から久しぶりのメールが来ました。
知らなかったのですが、1月に交通事故にあい、3か月入院していたのだそうです。
「自分がこうした身になってみると他人様の健康問題も大変気になるようになりました」と書かれていました。
女房のことを気遣ってくれていました。
女房の病気のおかげで、人間というもののやさしさを毎日実感しています。
しかし、そのやさしさに気づかせないようにする状況が、いまの社会を覆っているのではないかという不安も、一方では強くなってきています。
杞憂であればいいのですが。
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