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2007/08/24

■月光族主導パラダイムからの脱却

中国では月光族が経済を主導しているようです。
月光族とは、毎月の収入を毎月使い切って消費生活を楽しんでいる人たちだそうです。
資本主義の牽引力は、「生産」ではなく「消費」にありますから、遅れて参加した資本主義経済にとっては月光族育成は効率的なスタイルです。多くの国民が、消費機関となって経済を先導してくれるわけですから。
しかし、その効率性のゆえに、早い段階で破綻に向かうのではないかと思います。
中国経済はあまりに規模が大きすぎるからです。

日本の資本主義も「消費美徳論」が広がってから勢いを強めたのですが、その前に「貯蓄の文化」が支配していた時代がありました。
貯蓄文化は、しかし日本古来の文化ではありませんでした。
宵越しの金は持たない生き方、清貧の生き方は、日本人の生き方でした。
いや、もしかしたら、それが生命体としての自然な生き方なのかもしれません。
日本の資本主義、近代経済は、意図的につくられた「貯蓄の文化」によって育ってきたともいえます。
貯蓄が金融機関を通して、結局は「消費」されていたわけです。

要するに「貯蓄」と「消費」とはコインの表裏に過ぎません。
このことを象徴するのが年金財源の浪費です。
消費に駆り立てる資本主義のパワーは、行政の分野で大きな威力を発揮し、膨大な借金財政を実現しました。その流れの中で、年金財源が不正に浪費されていったわけです。
これを主導したのが産官コンプレックスに操作された「政治」なのではないかと私は思っています。
日本の政治には主体性が不在でした。ですから志も思いもない人が国会議員になれるわけです。サルほどの知恵もない国会議員が増えてしまったのはそのためです。
主体性を持てなかったのは、せっかく新しい平和国家というコンセプトを手に入れながら、それを活かす確かなビジョンがなかったからです。

日本はともかく、月光族に主導される中国の経済はどうなるでしょうか。
このままだと破綻は免れないと思いますが、それを補償し、次の段階に移行するシナリオはあるのでしょうか。
もしそれに失敗すれば、世界に激震が走り、混乱と不幸が広がりかねません。
それを回避するために、また新たな市場を創出するための戦争や環境破壊が意図的につくられるかもしれませんが、そうしたこれまでのような発想ではない、新たなシナリオが描かれないものでしょうか。
そのためにこそ、世界の知を結集しての取り組みが行われるべき時期だと思いますが、そうした「大きな物語」への取り組みは、最近、あまり聞こえてきません。
未来への関心は失われてしまったのでしょうか。
改めて未来を構想し、その実現に取り組む活動が期待されます。

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