■節子への挽歌54:「あれから40年」
一昨日、「そして40数年」と書きました。
そこで思い出したのが、「あれから40年」という、綾小路きみまろの言葉です。
闘病中に、笑いこそ免疫力を高めるということで、友人たちが綾小路きみまろのDVDやCDを送ってきてくれました。夫婦でそれをよく聴きました。
テレビでの放映も何回か観ました。
そこでよく出てくるのが、「あれから40年」でした。
結婚して40年もたつとこんなにも変化するという話を、綾小路きみまろは実に面白く話してくれるのです。
私たちはよく笑いました。
節子の免疫力向上には役立ったはずです。
ところで、私たちもまた結婚してから約40年です。
しかし、残念ながら綾小路きみまろの話とは全く違って、ほとんど40年前の気持ちと関係を維持していました。
いや、むしろ40年の関係が深みを育て、お互いへの思いは深くなっていたような気がします。
若い時のようなわくわくする気分はなくなっていたかもしませんが、一緒にいると幸せになる気分は強まりこそすれ弱まってはいませんでした。
まあ、多くの夫婦も本当はそうなのだと思います。
ちょっとした行き違いから、それに気づかないことが多いのかもしれませんが、別れがくれば必ずわかるはずです。
40年の歳月の重さは否定しようがありません。
熟年離婚が増えていますが、本当に残念な話です。
それではそれまでの自分の人生を否定することではないかと、私は思います。
夫婦の形はいろいろあります。
自分たちに合った夫婦の形が見つかれば、離婚などしなくていいはずです。
節子は彼岸へと行ってしまいましたが、私たちはもちろんまだ夫婦です。
しばらく会えないのが辛いですが、これもまた一つの夫婦の形だと思えばいいでしょう。
今日はちょっと理性的?な記事になりました。
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