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2007/10/31

■トップの不祥事は組織の不祥事です

仲間の問題は自分にも責任があると以前書きましたが、
これに関しては納得してもらえなかった方もいるようなので、もう一度書きます。

防衛省の守屋前次官の常軌を外した行動はどう考えるべきでしょうか。
あれは守屋個人の問題だったのでしょうか。
そんなことはないはずです。
守屋天皇の下に、同じような小天皇がいたことは容易に類推されます。
つまり、組織というのは、必ずと言っていいほど、段階的にフラクタルな相似現象が生まれます。

不勉強のため論理的に説明することは、私には出来ませんが、
常識的に考えれば納得してもらえると思います。
守屋事件はたくさんの小守屋によってそびえ立ってしまっただけの話です。
守屋次官の行為に批判的だった人がいたかもしれませんが、
黙認した以上は同罪ですし、気づかなかったとすれば職責を果たしていないことになります。
シュペアーユンゲヤニング、彼らの言葉には耳を傾けなければいけません。

つまり、防衛省はおそらく現場の職員一人ひとりにまで、この文化が支配していたはずです。
現場の職員はまじめに働いていたのに、という同情の言葉は全く成り立ちません。
現場の職員も腐ってしまっているはずです。
それは年金問題を見ればよくわかります。
もちろんすべての職員が犯罪者だというわけではありませんが、良心は失っているはずです。
守屋事件は、周辺の人にはほとんどすべてわかっていたはずです。

御福餅が赤福と同じようなことをしていたことが発覚しました。
その社員がテレビで話していました。
赤福事件が起きてから、いつ発覚するか心配だったと。
赤福の事件は食品業界共通の事件です。
赤福でやっていたことはほとんどすべてのメーカーでやっていることだと考えるべきでしょう。
それが業界の常識だからです。
そんなことは雪印事件の時にわかったはずですが、誰も業界刷新に動きませんでした。
つまり日本の食品業界は腐ってしまっているというわけです。
そんなことはおそらくみんな知っているはずです。

もちろん例外はあります。
しかし、次官とか社長とかトップメーカーとかが行っている不祥事や犯罪は、
その組織あるいは業界にフラクタルに遍在していると考えるべきでしょう。

それにしても、マスコミは、毎日、よく飽きもせずに、食品不祥事ばかり報道しているものです。
偽装事件など追わずに、例外の企業を見つけて、そこを応援する姿勢にそろそろ変えるべきでしょう。
どこか正しい会社を見つけてほしいものです。
あるいはどこかまじめに仕事をしている役所を見つけてほしいものです。

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受信: 2007/10/31 20:59

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