■リサイクル論議よりも無駄遣いをやめるのがいいです
再生紙偽装問題を契機に、リサイクル是非論がまた議論され出しています。
私自身が、この種の問題に興味を持ったのは、
新聞に掲載された「一本のあきびんから」という山村硝子の広告でした。
そして山村硝子社長の山村徳太郎さんの同名の書籍「一本のあきびんから」を読んで感激し、
早速、西宮市に会いに行きました。
社長はご自分で直接、回収選別再生の工場や現場を案内してくれました。
残念ながら山村さんは、その後、急逝されてしまいました。
もし山村さんがご健在であれば、私の人生もちょっと違っていたかもしれません。
その前後に、廃プラスチック問題や容器のリサイクル(当時はむしろリユースのイメージでした)に関して、仕事としても調査をしていました。
日本でペットボトルが導入されようとして、ちょうどその時期でした。
最新の焼却場に取材に行ったりもしました。
当時の私の結論は、使用量を減少させることと効果的な焼却でした。
焼却炉は急速に改善され、高熱にも耐えられるようになっていました。
分別は消費者意識を変えるためには必要だと思いましたが、
環境負荷の面ではマイナスではないかと思っていました。
これに関しては、その後、いくつかの小論を書きましたが、
しっかりと調べたわけではなく、感覚論です。
しかし、環境ビジネスとか静脈産業という発想には、大きな違和感を持っていました。
今もその違和感は消えません。
リサイクル問題は、ほとんどの場合、全体像が明確にされませんし、
またどの範囲で考えるかも曖昧ですので、議論がなりたちません。
昨日もテレビで議論が行われていましたが、
前提を確認せずに議論するので、聴いているほうはどれが本当なのか分からないようになっています。
分別がいい、リサイクルはいい、という常識が広がっていますから、
その視点で考えがちですが、その常識も所詮はある前提の中での話です。
無条件で良い訳ではありませんが、無条件で良い悪いと言い切る人が多いのには驚きます。
この話は、書き出すと切が無いほど話したいことがあります。
一応、私も10年くらいはそれなりに調べてきましたし、問題意識は学生の頃から持ち続けています。
それでも何が良いかは分かりません。
しかし間違いなく言えることはあります。
それは資源の使用量を減らすことが大事だと言うことです。
これだけ無駄な紙を使いながら(たとえば新聞、行政が作る小冊子類)、何が再生紙だ、と思います。
その種の話はたくさんあります。
消費者も分別する前に、ペット容器の飲み物をやめるべきです。
ちょっと努力すれば、私たちの資源消費量は大幅に減らせるはずです。
まずはペットボトルを使うのを止めたらどうでしょう。
私は個人的には数年前からやめています。
自販機も使うのをやめて、かなりたちます。
あまり読むところがない新聞もやめたいのですが、これはまだ踏み切れずにいます。
家族の合意が得られれば、止めてもいいと思っているのですが。
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