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2008/01/12

■行き場のない投機資金はポトラッチしたらどうでしょう

サブプライム問題に端を発して、世界の投機資金が原油に向かい、原油価格が上昇し、それが今、私たちの生活を直撃しています。
投機資金が生活者の実体経済に影響を与えることは避けられないものかと思うのですが、まあ、両者は当然のことながらつながっていますから、仕方ない話なのでしょう。
それに最近の生活者は汗して働くのではなく、お金に稼がせることも始めているようですから、他人事で考えることはできなくなってきています。
身から出たさびなのです。
しかし、そうは言っても、投機資金を動かしているのは大金持ちたちが中心なのではないかと思います。
お金持ちたちの強欲さが、貧しい者たちの暮らしを苦しくしているのです。

そこで、ちょっと思いついたのがポトラッチです。
ポトラッチとは、北太平洋沿岸の北米インディアンにみられる贈答の儀式で、地位や財力を誇示するために、ある者が気前のよさを最大限に発揮して高価な贈り物をすると、贈られた者はさらにそれを上回る贈り物で返礼し互いに応酬を繰り返すのだそうです。
それがエスカレートして、挙句の果ては、みずからの全財産をみんなの前で燃やして蕩尽してしまうこともあったそうです。

この行為は、組織や社会、あるいは人間関係を維持していくためのさまざまな知恵を含意していますが、まぁ平たくいえば、誰かに何かもらうと借りができてしまい、上下関係が生まれるということを活用した、コミュニケーション行為なのです。
しかし、それは同時に、等価交換という静態的な経済活動とは違い、アンバランスを生み出すことでダイナミズムを生む社会の活性化の知恵でもありますし、また経済的な損失が総合的な利益を生むという平和の知恵でもあるのです。

現在、行き場を失っている巨額の投機資金を、貧しい人たちのためにポトラッチするとどうなるでしょうか。
いかに巨額とはいえ、地球上の貧しい人たちの数は膨大ですから、一人当たりにすればわずかでしょうし、配布の仕方が難しそうです。
それにそうした「配分」には必ず誰かが中間で利益を得るために、現場に到達する段階では半分以上がなくなっているでしょうし、新たな不正の温床にもなりかねません。

そこで提案なのですが、過剰な投機資金を集めて燃やしたらどうでしょうか。
お金持ちは損をするでしょうが、まあ、投機にまわすくらいのお金ですから、なくても困らないでしょう。
それになくなれば、投機で損をするとか得をするとかいう悩みから解放され、平穏な生活が訪れてくるかもしれません。
要するに過剰な資金は燃やすのが一番です。
燃やした場合の弊害は、若干の二酸化炭素が出るくらいでしょうか。
過剰流動性が解消されれば、経済は少しは落ち着くでしょう。

過剰流動性の原因の一つは、「原油価格高騰による原油売上げ収入の増加」から出てくる資金です。
そして、過剰流動性の結果の一つが、投機対象としての原油価格の高騰です。
どう考えても、これはおかしな話です。
しかし、こうした自己再帰的因果循環が、実体から独立してしまった昨今の金融経済の本質なのです。
以前も書いたように、こうした砂上の楼閣からはそろそろ転居したいものです。
そのためにも、お金から解放された生活を目指したいと思っています。

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