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2008/02/23

■節子への挽歌174:すきやきにとろろ昆布は合いません

節子
あなたもよく知っているリンカーンクラブの武田さんに会いました。
武田さんと私が論争になると、あなたはいつも武田さんの味方でした。
そのせいでもないでしょうが、あなたが旅立った朝、武田さんはわが家に駆けつけてくれたのです。
その後も、私のことをとても心配してくれてちょいちょい電話してくれています。

このブログも読んでくれているのです。
人の書いたものなど読まない武田さんにしてはめずらしいことです。
その感想を聞いたら節子は武田さんらしいねと言うでしょう。
「佐藤さんがこんなにも奥さんを愛していたとは思わなかった」。

先日、お寿司のことを書いたブログを読んで同情してくれたのか、お昼をご馳走してくれると言うのです。
ご馳走してくれたのはなんとすき焼き。
しかもうなぎも食べろと言うのです。
どうやら私に体力をつけさせようとしているのです。
わが家が貧乏なのを心配してくれたようですが、わが家は決して貧乏ではなく、たまたま今は現金がないだけなのです。
いやこれも誤解を呼びそうですね。
正確に言えば、私自身が「お金から自由な生き方」を目指しているだけの話なのです。
困ったものです。
うなぎは辞退しましたが、すき焼きのお肉は美味しかったです。

まあ、そんなことはどうでもいいのですが、武田さんは私に会うなり、「気が弱まってるね」というのです。
わかる人にはわかるようです。
しかし、これは肉やうなぎを食べていないからではなく、半身を削がれてしまっているためなのです。はい。

武田さんは、節子も知っているように、臨死体験やら死への直面やら実にドラマティックな体験をしています。
いまも亡くなった友人の気配を感ずることがあるのだそうです。
もしかしたら、私の未来も見えているのかもしれません。
だからこんなに心配してくれているのかもしれません。

武田さんは「とろろ昆布」を持参しました。
そして何とすき焼きにそれを入れたのです。
好きなのかと訊いたら好きでないというのです。
そして、「あなたはとろろ昆布さえあれば他のおかずはいらないと奥さんが言っていたよ」と言うのです。
節子、そんなことを言いましたか。
たしかに私はとろろ昆布が好きですが、どんなとろろ昆布でもいいわけではないのです。
困ったものです。
しかし、武田さんがそういうので、仕方なく私も食べてみました。
まあまあでしたが、きっと武田さんも私も二度とすき焼きにはとろろ昆布は入れないでしょう。

でも、節子の言葉をきちんと覚えていてくれて、わざわざ持ってきてくれるなどということは私にはとても出来ない話です。
武田さんのやさしさに感激しました。

人と悲しさを共有する仕方、ケアする仕方を気づかせてもらいました。
武田さんの会話力は問題がありますが、人間とは何かへの理解は深いです。まあ本人は気づいていないでしょうが。
美味しいすき焼きをご馳走になったために、今回の武田評はちょっと甘いですね。
人にご馳走になってはいけないことがよくわかります。はい。

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