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2008/02/26

■広告入りの無料のルーズリーフ

最近、広告入りの無料のルーズリーフが大学で学生に配られているそうです。
費用は広告費でまかなわれる仕組みになっているそうで、
文房具代を節約できるため、学生の人気は高いそうです。
これを考案した人は、「ルーズリーフは無料でもらえるということがスタンダードになる時代にしたい」と言っているそうです。
みなさんはどう思われるでしょうか。

新聞でその記事を読んだ時には、こういう環境の中で育っていく学生はいったい何を学ぶのだろうかということでした。
昔から「ただより高いものはない」といいますが、その警句は今では通用しないようです。

大学で講義を聞きながらノートをとる時、いつもそこに書かれている企業広告を目にするわけです。
その効果はきっと大きいでしょう。
なにやら恐ろしさを感じます。
それに、学びの道具を無料で提供されるような状況はなにやらぞっとします。
そのうちに教科書も広告つきになるのでしょうか。
先生たちも企業ロゴのついたユニフォームで教えるようになるかもしれませんね。
スポーツやアートの世界は、いまやかなり経済の世界に取り組まれてしまっていると私には思えますが、
教育もそうなっていくのでしょうか。

私には、企業ロゴのたくさん入ったウェアを着て走るアスリートの感覚が理解できませんが、
人間を広告媒体にしてしまう企業の発想にも驚きを感じます。
どんな立派なスポーツ選手も、企業の広告塔であるかぎり、私には哀れな存在にしか見えません。
私がスポーツ嫌いだからそう思うのでしょうが、彼らは恥ずかしくないのでしょうか。
これは暴言でしょうね。
またみなさんから批判されそうですね。はい。

しかし、子どもたちが集まってくる学校という場は、
そういう意味では最高の企業広告の場なのかもしれません。
大学から始まって、さらに高校、小中学校と広がっていくのでしょうね。

いずれにしろ、広告をつけることで無料にするという発想に、なにかとても「いやなもの」を感じます。
しかし考えてみると、私自身もそうした「無料」のものをたくさん使っています。
このブログには広告はついていませんが、ニフティの提供する無料の仕組みを使っています。
私がよく使っているメーリングリストの多くは広告つきです。
フリーマガジンも時々読んでいます。

要するに、いまや私たちはかなりの部分を企業に養われているのです。
しかし、結局はそうした私たちが企業の利益の源泉なのです。
「飼われている可哀想な鶏」はアスリートだけではなく、私自身もそうなのです。
いやはや恥ずかしい話です。

人間が鳥インフルエンザにかかるようになったのは、
私たちが人間をやめつつあるからかもしれませんね。
これからは広告入りでない有料のものを出来るだけ使っていきたいと思います。
そういうものがあれば、ですが。

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