■節子への挽歌216:空き地の花壇に椅子を置こうかと思います
節子
今日は報告です。
きっとあなたにも喜んでもらえると思います。
自宅近くの空き地で、節子は家庭農園に取り組んでいました。
その空地は、ハケの道に面しており、散歩で通る人も少なくありません。
道に面したところは花で一杯にしようと花壇にしました。
作業をしていると(私もたまにですが手伝いました)通る人から「ありがとう」と時々言われました。
昨年は農園主不在で手入れが出来ませんでしたので、花が雑草に負けてしまっていました。
今年は娘が中心になって、手間をかけずにすむ花を選んでいこうと考えています。
そこにベンチを置いたらどうだろうかと思いつきました。
道からかなり段差があるので簡単ではないのですが、ベンチを置いたら、散歩している人がちょっと休んでくれるかもしれません。
もっとも両側は民家なので、注意しないと迷惑をかけることになりますから、もう少し考えて見なければいけません。
こう考えた契機は、友人の木原孝久さんの「月刊住民流福祉」(この機関誌は私の愛読誌です)の2月号で「ちょこっとベンチ」の話を読んだことです。
主役は、社会活動などには興味のなかった長瀬さんの話です。
ボランティア活動をしていた奥さんが胃がんになり入院、退院した途端に今度は自分が急病で入院することになった長瀬さんが、入院中のベッドで真っ先に思い浮かんだのが、「この状態で、俺はどうしたら社会の役にたつだろうか」ということだったそうです。
そこで思いついたのは、「そうだ、家の前にベンチを置こう。うちの前の坂は、途中で休まないと上がれないくらいキツイから、ベンチを置いてあげたい。それで通る人に声をかけたいな」ということだったのです。
そこで退職した職人グループに依頼してベンチを作ってもらい、自宅前に設置したのだそうです。
ベンチはいろいろな人でにぎわい、人と話すのが好きな奥さんは自宅にいながらにして、いろいろな人と出会い、話せるようになったのです。
そして奥さんは、最後の最後まで生き生きと自分を生きられたそうです。
この記事を読んだ時、私はとても反省しました。
もっともっとやれることがあったのではないか。
節子
遅すぎたかもしれませんが、空地にベンチを置くことを考えたいと思います。
無理かもしれませんが、節子に「あなたは口だけなのだから」と言われないように、がんばってみます。
応援してください。
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