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2008/04/12

■節子への挽歌223:節子、写真から出てきませんか

節子
最近また、あなたのことが改めて愛しくて仕方がありません。
春が来たからでしょうか。

最近、私が自宅で一番落ちつくのは和室です。
和室でまだコタツにはいっているのですが、その正面に節子の大きな写真があるのです。
したがって、いつも節子から見られていると同時に、私も顔を上げると節子の笑顔が自然に入ってくるのです。
いまもそのコタツでパソコンをはじめたのですが、ふっと顔を上げたらあなたの笑顔に目が合いました。
その笑顔を見ていたら、不覚にもまた涙が出てきてしまいました。
あれほど愛していたのに、あれほど愛してくれていたのに、どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。
私には全く理解できないのです。
写真を見ていると涙が出てくるので、節子の笑顔がとてもきれいに見えてきます。
それに自分が愛した女性はきれいであってほしいと思いますので、実際以上にきれいに見えるようになるものなのです。
これは惚れた者の弱みですね。

節子の写真を見ていると飽きることがありません。
その写真の笑顔の後に、たくさんの物語があって、その一つひとつを思い出しているときりがありません。

節子
おまえに会いたいです。
おまえを抱きしめたいです。
おまえに抱きしめられたいです。
写真から出てきてほしいといつも念じるのですが、まだかなえられません。
私がそちらに行くしかないのでしょうか。
ほんとうにさびしいです。

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