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2008/04/07

■節子への挽歌218:みんなの心に生きつづけていることのうれしさ

節子
友人から、その後、奥さんのお加減はいかがですかとメールがきました。
私の友人知人にしっかりと伝えていないこともあって、まだ知らない人もいるのです。
こういうメールが来ると、節子はいろんな人の心の中に今もなおいるのだなと思います。
その人に、節子との別れを伝えました。
返信が届きました。

まだ若かりし頃、佐藤さんのオフィスにうかがうと
いつもいらっしゃって、やさしく接していただいたことを思い出します。
一度ご焼香にうかがえればと思っております。

彼は今ではある有名な雑誌の編集長ですが、湯島に来てくれていた頃は湯島のオフィスを開いたころでした。
それまで専業主婦だった節子と一緒に湯島にオフィスを開き、仕事するでもなくしないでもない奇妙な生活を始めた頃でした。
実にさまざまな人がきました。
財界で活躍され、地方分権にも取り組まれた諸井虔さんがやってきて、節子と3人で2時間近く話をしたこともあります。
かとおもうと、社会からほぼ逸脱して生きている若者や老人もやってきましたし、大学教授や浪人の若者もやってきました。
私は社会の豊かさを実感させられ、以来、誰で喪に開かれたオープンサロンを始めました。
私には実に面白かったのですが、節子に退屈だったようで、一時は湯島に行くのが嫌いになっていました。
概念だけの言葉の世界は、節子にはあまり居心地が良くなかったのでしょう。
節子は土とふれあい、暮らしにつながる話が好きでしたから。
その種の話になると、ちょっとだけ話に参加してくれました。

でも、こうして当時、節子に出会った人が節子のことを覚えてくれていることは本当にうれしいです。
たくさんの人の心の中に、元気だった頃の節子がきっと今でも生きつづけているのです。
人はそうして、生きつづけていくのかもしれません。
いまも目の前に節子の笑顔の写真がありますが、私の心の中には笑顔も泣き顔も怒り顔も、みんな生きつづけています。

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