■介護者を支援できない社会
またいたたましい事件です。
老親の介護に疲れた58歳の男性が、老親を殺め、自らをも殺めてしまったのです。
ちょうど、事件の報道のあった朝、志を強く持って介護の世界に身を投じていた知人からメールが来ました。
介護の現場を実感していただくために、そのメールの一部を紹介させてもらいます。
自宅を開放してのデイ。仕事・記録などが終われば母の介護。私たちの社会は、こうした人たちに支えられています。
プライバシーもプライベートも皆無の日々で鍛えられております。自分の親を看病・介護するようになって、はじめて『自分は介護をなめていた』と思っております。
介護は地獄です。特に僕みたいに結婚もせず、一人身で親の介護をしている息子は。。。
我親に手を上げる息子の気持ちもよく分かります。
しかし、これも試練『人生は重き荷物を負て・・・』と自分に言い聞かせて、一日一日を堪えて、凌いでおります。しかし、いたって気持ちは前向きで、体調も既に壊れ始めておりますが、自分で選んだ道ですので倒れてもこれでいいのだと思っております。
今回の事件は、決して例外的な事件ではないのです。
なぜ福祉行政の方向を決める人たちに、こうした現実が見えていかないのでしょうか。
介護を体験している人はいないのでしょうか。
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