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2008/05/28

■節子への挽歌269:宮崎久常さんの献花

節子
今日もまた、献花に来てくれた人の話です。

藤代の宮崎さんを覚えていますね。
あまりにも個性的なので、忘れようがないですよね。
オープンサロンにも何回か来てくれました。
10年ほど前に突然、会社を辞めてしまい、衆議院選挙に立候補しました。
全くの個人的立候補でした。
周りの人はみんな引き止めました。
市会議員ならともかく、突然の衆議院立候補。当選の可能性はゼロでした。

宮崎さんは、政治や社会に「憤り」を感じていたのです。
選挙事務所開きにはいろいろな人が集まりました。
みんな庶民でした。徹底した庶民でした。
そこで「宮崎さんの歌」を創ろうということになり、私が作詞し、井上さんと言う人が作曲することになりました。
今も手元にそのテープがあります。
選挙は予想通り落選しましたが、宮崎さんは終わった後も爽快な感じでした。
やるべきことをやった、という感じでした。

落選後、私のオフィスに1度だけやってきました。
その時、たしか烏瓜の実を持ってきてくれました。
なぜかその烏瓜がわが家の庭に芽を出したような記憶もあるのですが、あまり定かではありません。
節子は覚えているかもしれません。
なぜ烏瓜だったのか、他の人なら悩みますが、相手が宮崎さんでは悩むことなどありません。
それが宮崎さんだからです。
それ以来、散歩して烏瓜を見ると、宮崎さんを思い出して、節子と思い出話をしたものです。
不思議な人です。
年に2回、必ず手紙をくれます。
几帳面な人です。

一昨日、私は不在だったのですが、宮崎さんから電話がかかってきたそうです。
庭にきれいな花が咲いたので、それを持ってこれから献花にいくというのです。
電話に出た娘が、今日は父が不在だが、明日なら在宅だと伝えましたが、別に話すこともないからこれから行くといって、1時間後にやってきたそうです。
電車で30分くらいのところにお住まいです。
わが家の庭の献花台に自宅の庭の花を献花して、2分ほどで帰ったそうです。
不思議な人だね、と娘も驚いていましたが、実に不思議な人です。
福島から帰宅したら、宮崎さんの庭の花がきれいに飾られていました。
もしかしたら、庭にきれいな花が咲くまで献花を待っていてくれたのかもしれません。
宮崎さんのことですから、きっとそうにちがいないです。

節子
宮崎さんらしいやりかたです。
宮崎さんはパソコンなどやるタイプではないので、このブログは絶対に見ることはないでしょう。
でも節子には宮崎さんが来たことを伝えておきましょう。
なにしろ2分しか庭にいなかったそうですから、あなたも気づかなかったかもしれません。
私たちの周りには、本当にいろんな人がいましたね。

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